機関車
再び韓国へ
今週は連休でしたが、韓国の会社から呼び出しあり、連休返上で行って来ました。当たり前のことですが、日本の休日と韓国の休日は必ずしも一致しておりません。弱小しがない零細企業、呼ばれればサッサと参上です。(笑)
前回は昨年末でした。その後大統領も変わりましたが、特に変わった様子はありませんでした。
(とにかく、できることを頑張るべし(韓国編))
https://mbp-japan.com/hyogo/banyohkagaku/column/5180805/
メンバーの底上げが最も効果的
訪問先での打ち合わせ自体は大変良いものでした。先方のスタッフは若手が中心です。開発開始からまだ一年を経ておりませんが、非常に大きな進歩を遂げました。メンバーは皆真面目で、それでいて窮屈な雰囲気は全くなく、メンバー間の関係は極めて良好であることが十分伝わって来ました。これまで技術顧問先で、技術開発における最も効果的な方法について『メンバーの底上げ』を訴えて来ましたが、正にそれが実践されているようです。
発端は15年ほど前に
前職時代、既にこの韓国の会社との案件があり、何度か現地も訪れました。ただ、その時は諸事情でとん挫しました。そして、一昨年、新たな案件として声がかかりました。10年以上もブランクがあり、しかも私自身、前職を辞めたにもかかわらず…です。
そんな15年前、若手実務担当者としてAさんがいました。そのAさんも今やいくつものプロジェクトを受け持つ部長様です。今回の案件も、そのAさんから連絡があり、もちろん中心的存在です。そのAさんとは何があったのでしょうか?実はAさんには私が前職を辞めて、自営業を始めたことなど、時々連絡はしておりましたので、繋がりは続いておりました。
小学校の授業で
そんな自営業を始めて間もない時でした。日韓で朝鮮人の徴用工のことが問題となっておりました。私自身、この徴用工のことについては、小学校の授業で学びました。通っていたのは、ごく普通の公立の小学校でしたが、担任がいささかユニークだったとは思います。おそらく、他の小学校では、徴用工について踏みこんだ授業はあまり無かったと思います。だからと言って、私も含めて知っている限り、同級生が後年自虐的になるとか、偏った思想になったとかは聞いておりません。
また、父親からも、戦前、既に朝鮮半島から来た人々が特徴的な靴を履いて近所を歩いていたと言っていました。直接の知り合いはなかったものの、身近な存在だったようです。
大変な驚き
この小学校での出来事をAさんに伝えたところ、大変な驚きでした。日本では誰も知らない、ましてや学校なんぞで教えることではない、とAさんは考えていたようです。もっとも、ワールドワイドでは、自国礼賛の教育は世界中当たり前となっているようですが…
(「中東問題」当事者だったイギリス人が“無関心”な背景に「“負”の側面に触れない」教育)
https://news.yahoo.co.jp/articles/ac0734b2efb21aa20cac1d31fb42c7b5cf70445e
結局、最も重要なことは『事実を知ること』で意見が一致しました。当たり前と言えば、当たり前です。これは技術開発も全く同じです。いくら強い思い入れをもって取り組んだとしても、実験結果は思い通りにならないことは多々あります。たとい都合の悪い『事実』であっても、素直に知り、受け入れなければなりません。できることを頑張るしかありません。そのあたり、技術屋としての共通認識が背景にはあったと思います。
ある記事を見て
そんなこんなで、今回の案件がやって来ました。その関係で昨年、久しぶりに現地を訪れました。場所は韓国南部の地方都市で、非常に風光明媚なところです。
朝には多くの人たちがウォーキングをしており、私も散歩を楽しみました。
帰国後、ある記事を目にしました。
(「『建国戦争』で共産主義者だとして殺されたのがどんな人たちなのか見よ」)
https://japan.hani.co.kr/arti/politics/50189.html
元々は韓国向けの記事で、上記はその日本語版です。
https://www.hani.co.kr/arti/society/rights/1143115.html
記事の内容は朝鮮戦争時に罪のない大量の民間人が李承晩元大統領の韓国政府によって虐殺された、大変痛ましい出来事についてでした。その虐殺された人々の遺骨が最近出て来たというお話です。しかも、この記事の舞台は訪れた韓国の地方都市から近いところでした。『とすれば、楽しく散歩をした場所の下にも今でも遺骨があるかもしれない…』と思いました。
衝撃的な話に涙が止まらなかった
そこで、Aさんにこの記事について尋ねました。ひょっとすると、韓国ではタブー扱いされているかもしれないとも思いました。ところが、この虐殺事件について、Aさんはしっかりと説明した上で、先代の家族の一人も犠牲になったことを話してくれました。遠い過去の出来事ではなかったのです。私は思わず涙が止まりませんでした。
今年になって韓国の大統領も変わりました。日本では前の大統領の方が良かったとの声も多いようです。しかしながら、前の大統領は李承晩元大統領を賛美しています。
([社説]李承晩元大統領の過ちを覆い隠し美化に乗り出した尹錫悦政権の歴史戦争)
https://japan.hani.co.kr/arti/opinion/48777.html
このあたりの歴史的解釈については、専門家でもない私ごときでは到底難しいところです。しかしながら、単純に考えれば、李承晩元大統領によって家族が犠牲になった人たちにとって、李承晩元大統領を称える人物に良い印象があるはずがありません。このように物事には何が潜んでいるか?わかりません。日本にとって都合が良いことだけでの判断は極めて危険で、『物事、知ったかぶりをして、安易に何かを口走ってはいけない』と強く感じました。
糸ピンスは美味しかった
そんなご縁があって、今週も韓国へ行きました。打ち合わせの後、Aさんの提案で、現地メンバーと一緒に『糸ピンス』と呼ばれる韓国発祥のかき氷の店に行きました。韓国も猛暑なので十分堪能致しました。何やらAさんの14歳の娘さんが話題にしていたのがこの店を知るきっかけとなったようです。


この糸ピンス、既に日本にも店があるみたいで、国内でも楽しめそうですので、まだの方は一度お試しあれ…です。
(SNS映え必至!京都・祇園「アンニョンテラス」のレインボー「糸ピンス」がかわいすぎる)
https://rurubu.jp/andmore/article/13900
(京都・新京極に韓国カフェ『ソルカフェ』オープン!まるで淡雪な韓国かき氷“糸ピンス”は必食!)
https://rurubu.jp/andmore/article/13623
このように、お互いの文化を共有して行くことは、非常に重要と考えます。




