何でも聞いてみるもんや!

辻村豊

辻村豊

テーマ:研究開発のヒント

皆様方、お世話になっております。日々雑感を綴っております。

焼きそばを食べたら…

最近のことですが、高速道路を車で走っておりました。
午後1時も過ぎ、お腹も減ってきたので、SAかPAに寄って昼食を取ることにしました。
たまたま入ったPAの食堂は焼きそばがメインでしたので、『ゆず胡椒焼きそば』を食べました。

味は良かったのですが、非常に塩辛かったので、血圧も気になりました。

食器返却時に

そこで食器返却時、店のおばちゃんに尋ねてみました。

Q『美味しかったけど、物凄く辛かったですワ』
A『そうなんです。味はかんなり濃くしています。』
Q『血圧気になるんで、減塩メニューとできないんですか?それだったら、高齢の方とかも安心できるし、リピーターも増えると思いますが…』
A『なので、食券持って来ていただいた時に言ってもらえば、ソースやタレを減らしていますよ。』
Q『そうなんですか?でしたら、そんなこと(申告すれば、ソースやタレを減らしてもらうこと)ができるってこと、来た人にわかるように、貼り紙とかしておいてもらえると、ありがたいですよね?』
A『そうですね。検討してみます。』

てなことで、『言えばソースやタレを減らしてもらえる???何でも聞いてみるもんや!』と思いました。
このことを複数の親しい友人に話したところ、『言葉のキャッチボールって大切やねぇ。』『そうありたいけど、東京の人ってシャイだから…』などの声が返って来ました。

クレーマー???

ところが、中には『クレーマーだ!』と言って来た友人もいました。正直あまりにも予想外だったため驚きました。
類似を含めて複数いたのですが、いずれも営業畑という共通点がありました。
あくまでも、こちらは会話を楽しんで、より良い策を探していただけなのに、モンスター呼ばわりされたのには大きな違和感を覚えました。しかも、本来は営業社員こそ、人と人をつなぐことが使命で、コミュニケーションを何よりも大切としているはずなのに…

相手の事情を素直に受け入れる

このように、実に短いやり取りではありましたが、私にとっては特別なことではなく、日頃の活動の延長でした。
私は焼そば屋のおばちゃんに、『減塩メニューは?』と言いましたが、その瞬間に食券の販売機に減塩に関するボタンを増設することをイメージしておりました。
学生時代、もう30年ほど前にはなりますが、学食の食券販売機にイスラム教の人たちのために『ハラル』というボタンがあり、実際に知り合いの留学生も利用していました。これは非常に重要なことだと思います。
ところが、今回の場合、先方は、『口頭で申告すればOK!』と言って来ました。相手には相手の事情があります。それを素直に受け入れ、最善策を考えます。その結果、『貼り紙』という解決策にたどり着いたのです。もちろん、方法は他にもいろいろあると思いますし、貼り紙がベストかどうか?わかりませんが、そんなことを考えることは、頭の良い体操になります。このように、いつでもどこでも、その場その場で最高の絵を描くべきであり、研究開発においても言えることです。

お箸の置き方が…

さて、次の日も外食で、ヘルシーな料理が魅力な食堂へ入りました。
定食を頼みました。

いざ運ばれて来ると、お箸を置く方向が…
ゆず胡椒焼きそばの写真と比べても、確かに逆方向になっています。
見た瞬間、『これは…』と思うことがあったので、料理を運んでいるお姉様を呼んで聞いてみました。

Q『お箸の置き方が…』
A『すみません。私が間違えました。』
Q『いえ、間違いとは限りませんよ。私が右利きってことはわからないですよね。左利きかもしれませんし…』
A『そうですね。』
Q『この店って、ヘルシーなメニューは大変嬉しいんですけど、更に左利きの人に対しても細やかな配慮があれば粋ですよね?』
A『そうですね』
Q『例えばスマホでも注文できるシステムなんで、画面にさりげなく右利き左利きの選択ボタンがあっても良いかもしれませんね。』
A『それ面白いですね。』

たかが、箸の置き方かもしれません。
ただ、懇意にしている左利きの友人は5人家族で、3人が左利きだそうで、家族内では左利きが多数派のようです。
お箸の置き方一つにしても、店のお姉様は右利きが正しくて、左利きが間違いと(おそらく無意識に)とインプットされていたようですが、全くのナンセンスではないでしょうか?
ただ、これはそのお姉様が悪いのではなく、世の中全体がそうさせている、そこに問題があると思います。

会話を楽しむ余裕が必要では?


飲食のみならず、買い物も全く会話ナシでできる時代となりました。
ネットショッピングでは配達時も宅配ボックスに入れてもらう指定までできます。
セルフレジが増え、店員さんと顔を合わさなくても店を出ることも多くなりました。
その一方で、ひとたび口を開けばクレーマー扱いされる…
物事の効率化が進み、自由時間は増えているのに、話す側も聞く側も心の余裕は減る一方ではないでしょうか?
少なくなりつつある会話のチャンス、まずは積極的に聞くことから始めてみてはいかがでしょうか?何をどう尋ねるか?を考えるだけでも十分頭の体操になると思います。
聞くは一時の恥、聞かぬは末代の恥、
何でも聞いてみるもんや!!!

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辻村豊
専門家

辻村豊(技術コンサルタント)

合同会社 播羊化学研究所

材料や素材の研究開発、製造工程、特許に関する企業の困りごとを丁寧にサポート。専用の実験室で実証実験や試作も行っており、少量からでも対応が可能です。技術系社員の育成、技術承継も相談に応じます。

辻村豊プロは神戸新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

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