過疎地で発電すれば災害時にも役立つはず…
誰もが睡眠時無呼吸症候群になってしまう可能性
歌手の福山雅治さんが、いびきがひどかったり、寝ている最中に呼吸が止まったりすることを指摘されていた為、睡眠ポリグラフィー検査(PSG検査)を受けた結果、睡眠時無呼吸症候群と診断されシーパップ(CPAP)の適用になったそうです。
https://new-ing.jp/oshirase/24877
有名人で睡眠時無呼吸症候群にかかっている人はいろいろおられるようです。
https://www.gussuri.net/column/sleep-apnea-syndrome/sas-cause/entertainer/
故に睡眠時無呼吸症候群は決して珍しい病気ではありません。
実のところ、私も睡眠時無呼吸症候群で次の4月で治療期間が20年になります。
中学生の頃には授業中居眠り
いつ頃から始まったか?はよく覚えておりませんが、少なくとも中学生の頃には授業中に居眠りをしていました。
昼間に眠くなる、これが睡眠時無呼吸症候群の特徴です。
その後、大学に行くと、更に症状は重くなり、講義中に居眠り、しかも振り子のように揺れまくっていたようです。
そして、大学院生の時も、実験中、頻繁に居眠りをしており、測定器の前に座ると即座に居眠りが始まり、寝ながらDATAを取っていました。
本人が無茶苦茶辛い!
ところが、ここで大きな誤解が生じてしまいます。傍で見ている人からは如何にも気持ち良さそうに居眠りをしているように見えるみたいですが、当の本人は不快以外の何物でもありません。眠たいのに、何かをしなければならない、これは本当に辛いものです。更に『あの学生は居眠りばかりして不誠実だ!』と教授サマからレッテルも貼られ、百害あって一利なしでした。
まだまだ黎明期であった
それでも、大学院生の時には『寝ている時にいびきが大きい人は、脳に酸素が行っていないので、昼間眠くなる』という噂を聞いていました。そして、大阪と京都に間にある大学病院の耳鼻科ではその研究を先駆的にやっている、ということだったので、その大学病院を受診することにしました。本格的な検査は一晩入院して、脳波とかいろいろDATAを取るみたいでしたが、既に予約者がいっぱいで長期間待たねばならない状況でした。しからば何をしたか?と言えば、寝ている間にラジカセで寝室の音を録音し、次の受診時に録音したカセットテープを持って行って、その場で聞くというものでした。その結果、睡眠時無呼吸症候群と診断され、口腔外科でマウスピースを作ってもらい、それを使っての治療を始めました。
前職時代に…
ところが、そのマウスピース、あっけなく簡単に壊れるものでした。ちょいと修理してもらうためだけに、大学病院まで行くこともありました。そして、たとい付けていても全くと言って良いほど効果が出ませんでした。後でわかったことですが、マウスピースごときでは追いつかない状況だったのです。そんなこともあって、治療は中断しました。
そして時は10年間程流れ、前職の会社に入社してからになります。やはり仕事中にウツラウツラしていました。すると、ある日上司から呼び出されました。早い話が『お前は病気だ。病院へ行って診てもらって、治療して、しっかり仕事せぇい!』ということでした。今思えば前職の会社での最大の成果?でした。それで前回の治療から10年も経つと、扱う病院が増えたこともあり、直ぐに私も大阪市内の病院で一泊二日の検査入院ができました。その結果、CPAPと呼ばれる方法で治療することになりました。もちろん効果には個人差ありますが、私の場合、十分改善し、昼間に振り子のように船を漕ぐことはなくなりました。眠気の根絶はできておりませんが、何とか付き合っている状態です。また、睡眠時無呼吸症候群から深刻な病気を多々誘発しますが、20年間治療を続けて、放置すると9年後には3割の人が死亡するという研究結果も出てる中で、今のところ結びつくような疾患も見当たりません。
これは遺伝するらしい
実は私の父親も睡眠時無呼吸症候群でした。いびきが恐ろしくうるさい人でした。80歳を越えてからですが、『夢見が悪い』と時々言っていました。ある時、寝ている時に目を見開き、死んだように動かなくなり、数分後に再び動き出す現象が頻発するようになりました。その頃を境に急に口数も大きく減ってしまいました。老人性のてんかんでした。ただ、老人性のてんかんは薬を飲めば発作は無くなるみたいで、本当にそうなりましたし、遺伝もしないそうです。ふとその時、『ひょっとすると睡眠時無呼吸症候群が原因かもしれない』と思い、実家近くの耳鼻科へ連れて行きました。何とその耳鼻科の先生、上記、大学病院の担当医の弟子で、睡眠時無呼吸症候群には非常に詳しい人でした。その先生によると、睡眠時無呼吸症候群は肥満体の人ばかりがなるのではなく、骨格の形などが原因となるそうです。そして、骨格の形は往々にして遺伝するそうです。なので、私も親子揃って睡眠時無呼吸症候群になってしまったのでしょう。また、当時、老人性の転換は睡眠時無呼吸症候群により誘発される資料も発見しました。
(睡眠時無呼吸症候群に誘発された高齢発症の夜間てんかん発作の 1 例)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/96/4/96_784/_pdf
そんなこんなで、父親についてはもっと早く何とかできなかったのか?と今でも思います。
このように、睡眠時無呼吸症候群、馬鹿にはできません。
いろいろやることがあるのでは?
さて、話を前職の会社に戻します。その後上司も交代しました。新しい上司は睡眠時無呼吸に対して『実験室におられたら危なくて仕方がないから法規管理部にでも移れ』と言って来ました。更には『只今、中途採用をかけている。良い人が入って来たら辞めてもらうよ』とまで言われていました。結局、中途採用をかけたものの、誰も来なかったらしいですが…
たしかに、安全衛生上、居眠りはよろしくありません。それは一理あります、本来重要なことです。しかしながら、その前の上司のように『治療してしっかり頑張れ』と『辞めてもらう』とではあまりにも極端ではないか?しからばまずは治療の状況をヒアリングするとか、社内で調査をするとか、産業医や顧問保健師とも相談するとか、いろいろやることはあるのでは?と思います。会社あるあるだと思いますが、その上司、日頃の言動行動からも、明らかに保身しか考えていない人でした。
発掘と処置をすれば…
こうしている間にも睡眠時無呼吸症候群で苦しんでいる人がいるはずです。そんな人を一人でも発掘して、処置をすれば、研究開発のみならず、様々な部署で会社の業績は必ず上がるはずです。検査も昔と違って、入院も必要なく、自宅で小さな機器を体に付けて寝るだけのようです。改めて申し上げますが、なった本人が最も辛いのです。例えば『会議やセミナーもしっかり聞いておきたい!』といくら本人が思っていても、体が言うことを聞いてくれないのです。それを『あの社員は不真面目だ』と言われて理解されないのは、あまりにも理不尽ですし、発掘されれば、本人も救われるのです。