何が起こるかわからない?
皆様方、お世話になっております。播羊化学研究所の辻村でございます。日々雑感を綴っております。
本年もどうぞよろしくお願い申し上げます。
新年早々、大変な災害が起こりました。
能登半島地震において、被災された皆様には謹んでお見舞い申し上げるとともに、被災地域の一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
この兵庫県内でも間もなく阪神淡路大震災の日を迎えます。
いつどこで何が起こるかわかりません。
このままではダメだ!
さて、弊社はいわゆる過疎地と呼ばれる地域にございます。
毎年のように人口は減り、逆に休耕田が増える一方です。
周囲では他の過疎地同様、『このままではダメだ!』という声が常に上がっています。
風が吹き、小川が流れ、晴れの日が多い
創業してしばらくすると、山間部だからかこの地に風が良く吹いていること、一年を通じて小川が同じように流れていること、比較的晴れの日が多いことに気が付きました。このことは、風力発電、水力発電、太陽光発電に適していて、『ここで小規模な発電を行い、電気が豊富にあるとなると、魅力ある地域となり、過疎化にも歯止めがかかるのでは?』と考えました。
電気溢れる矢野町
ただ、それを口で叫ぶだけでは、なかなか人様には伝わらないだろうと思い、下記のような資料も作ってみました。
電気溢れる矢野町
https://smooooth9-site-one.ssl-link.jp/banyokagakukenkyusho230710/uploads/blog/17/6593c86f9113d17.pdf
とはいえ、私は電気、お金、法律、行政などなど、書いてあること全て専門外で全くの素人です。
当然、作った資料は突っ込みどころ満載です。
例えば、資料中に医療機器も電気で動くような描写がありますが、相生市矢野町はいわゆる無医村で、病院・医院はもとより、整骨院も薬局もない地域です。なので、『実態と違う!』という突っ込みがあってもおかしくありません。
聞く耳持たず
この資料も使いながら、いろいろな方々に話をしました。
ポイントは電気を売るのではなく、植物工場などを作って『電気を地産地消とすること』と、資料中では触れていませんが、『災害時にも役に立つのでは?』ということです。
地元商工会議所、市議会議員、県議会議員、市長、大学関係者などと話をしましたが、全員聞く耳持たず、興味を示す人はゼロが続いております。
そして、相変わらず『このままではダメだ!』と叫ぶだけです。
そんな中、市議会議員からは返答がありました。
『電力会社がちゃんとやってくれるから、全く考える必要はないよ!』ということでした。
過疎地は見捨てられる?
ところが、現実は随分異なるようです。
ある時、落雷が原因で電力設備が壊れたことがありました。
電力会社の協力会社の人が来て修理してくれました。
その時、その人は『この地域は優先順位が低いので、機器の更新も後回しで、なかなか進まないよ。機器が古いから今回のようにちょっとしたことで直ぐに壊れるし、一たび大規模な災害が起これば、取り残されることは間違いないね』と言っていました。とにかく人手不足で、どうしても順番を決めるしかないみたいです。
思考停止は素晴らしい?
ここで上記の市議会議員、『考える必要はない』と言っていたことに着目して欲しいです。要は思考停止です。とりあえず、それが楽というもので、多くの方々がその魅力にとりつかれているようです。
また、商工会議所では、『発電がやりたいだけのオタク』みたいなことを言われました。あくまでも発電は拙いながらも考えた手段の一つであって、過疎化対策が目的です。
また、一人一人アイデアが違うのは当然です。だから知恵を集める意義があると考えます。ところが、私をオタク=変人化することで、敢えて歪曲化して場外へ出してしまい、思考停止に持ち込みたい、そのような意図を感じてしまいました。
研究開発が映し出される?
そして、止めは大学関係者でした。本来物事を深く考えるはずの拠点である大学が思考停止という、自ら職務を放棄する絶望的な状況となりつつあるようです。
図らずも、過疎化対策を考えている中で、日本の研究開発の一面を見てしまったような気がしたのは、私だけでしょうか?