不安を煽ることは百害あって一利なし
皆様方、お世話になっております。播羊化学研究所の辻村でございます。
プロ野球も地域色が…
プロ野球の日本シリーズも大詰めとなりました。ここ関西では『(関西のチーム同士なので)どちらが勝っても良い』という声をよく耳にしております。ここへ来て、プロ野球チームにも、やはり地域色があったということを改めて感じたものです。その一方で、全国には空白地域もあることに気付かされます。甲信越、北陸、四国地方といったところでしょうか?首都圏に5チームもありますので、そこの中から本拠地を移転して、プロ野球を全国的に盛り上げようという動きがあっても良いはずです。
巨人軍の本拠地を空白地域へ
そこで、どうせやるなら、人気が最も高い、読売巨人軍こそが地方移転するのが最も効果的で、沈滞化ムードが漂う日本列島に、良い起爆剤となるのでは?と思います。
ところが、こんな話をすると、「そんなことはあり得ない」と言って、馬鹿にする人が必ずいます。でも、本当にあり得ない話でしょうか?物理的に不可能と言えるような自然の摂理に反するわけでもなく、日本ハムや楽天のように、過去にも実績があります。これは「できない」のではなく、「やらない」だけの話です。
「できない」と「やらない」
この「できない」と「やらない」について、思い出すことがありました。
以前、『職業は武装解除、瀬谷ルミ子著、朝日文庫』という本を読んでおりましたところ、興味深い記述がありました。
https://publications.asahi.com/ecs/detail/?item_id=17018
引用します。
『私は、紛争地で仕事に取り組む上で、「やらない言い訳をしない」ことをポリシーにしている。(途中略)「できない」ことと「やらない」ことは決定的に違う。「できない」ことは、自分の能力や環境、その他の外部条件が原因のこともある。「できない」ことは、場合によってはあきらめるしかない。ただ、今はできなくても、努力して将来できるようにすることが可能な場合もある。一方、「やらない」ことの原因は自分の持ちようを変えるだけで解決できる。』
また、著者の英語の勉強量はかなりのものだったらしく、かつては試験なしで外交官にも抜擢されたようです。ただ、「資格試験のための英語学習には関心がなかった』と述べているあたりも非常に興味深いところでした。
「やらない理由」を即答する人口が急増
いつ頃からでしたでしょうか、「やらない理由」を即答する人が非常に多くなりました。しかも、あまり考えもせずに、明らかに取って付けたような理由としか思えないようなお粗末なものも数多くあります。しかしながら、当の本人は「理由が言えるということは、立派なものだ」と言わんばかりです。
以前は若手が言うことが多かったのですが、いつ頃からか、年配者からも「やっても無駄だ」という形に変えて発せられるようになりました。
答は簡単で、「やらない=とりあえず楽だ」ということです。この思考停止も招く「やらない症候群」が日本全国に蔓延しているようです。
ただ、何か課題が浮上した時に、これは本当に「できない」ことなのか?「やらない」で過ごそうとしているだけなのか?少しでも意識して行動すると、状況は随分変わって来るように思います。研究開発のみならず、他の分野にも適用できるはずです。