「患者ファースト」で地域医療に貢献する整形外科のプロ
中山潤一
Mybestpro Interview
「患者ファースト」で地域医療に貢献する整形外科のプロ
中山潤一
#chapter1
「病院に行くと診察までの待ち時間が長い」「検査をしてから結果がわかるまでに数日かかる」など、なにかと時間がかかることが多いもの。そんな患者の不満を解消するため、業務や診察システムなどの効率化をはかり、スマートなクリニックを目指しているのが兵庫県明石市にある中山クリニックです。院長の中山潤一先生は、1977年に父である中山重和名誉院長が開院したクリニックを引継ぎ、2013年に院長に就任。地域のかかりつけ医として、地元の医療に貢献してきました。中山先生の専門は整形外科。腰痛や膝、肩の関節痛、骨折、捻挫をはじめ、スポーツによるケガや障害に対する治療、リハビリテーションにも対応しています。
「当院では、病院と遜色のない検査や治療ができるように診療体制や医療機器を整えています。神戸大学医学部附属病院整形外科からは週に2回スポーツ膝、外傷専門医が診察にあたり、手術をすることも可能です。大きな病院には大きな病院のよさもありますが、どうしても時間や労力がかかってしまうことがあると思います。その手間を省くことが患者さまの負担を軽減することに繋がると思い、こういった環境を整ええることにしました」
例えば、整形外科の患者のなかには、内科的疾患を合併している人もいます。その際に改めて内科の診察を受けるとなると、再度受診の予約が必要になることもあるでしょう。一方、中山クリニックでは消化器内科の専門医が常駐しているため、その場で内科医に判断をあおぐことも可能。中山先生はすぐさま連携が取れたり、複数の医師の視点で診察できたりすることもメリットのひとつだと語ります。
#chapter2
幼いころ、医師として働く父の背中を見て育った中山先生は、「人のためになる仕事がしたい」と思い、医師を目指そうと決心。「医者は自分の天職。生まれ変わっても、絶対医者になりたいです」と話す姿からは、仕事へのやりがいを大いに感じている様子が伺えます。大学卒業後は、兵庫県内の急性期医療を行う基幹病院に勤務し、さまざまな先生の下で技術や診療スタイルを学んだことが今の診療に生きていると語ってくれました。
「勤務医時代の経験は、すべて今に繋がっていますね。やはりどの先生にも共通していえるのは、国内外で有名な先生方はきちんと患者さまを見ているということです。必ず患者さまが来院された背景にも目を向けて、相手の思いをくみ取り、総合的に判断して治療方針を決める。ただ、レントゲン写真や検査結果だけを見て決めるのではなく、患者さまの家族構成や生活スタイル、要望を引き出し、その人その人に合った治療はなにかを考える。こういった『患者さまを一番に』という姿勢は、今の診療スタイルの礎になっていると思います」
また、中山クリニックではリハビリの際に、どのくらい体を動かせるようになったのかを数値化し、リハビリが終了するまでのゴールを設定。3mほど離れたところにポールを置き、Uターンして歩いて戻ってくるまでの時間を計測するなど、リハビリの成果を可視化して治療の効果や現状を説明するようにしています。このような明確なゴールは患者側にとってもわかりやすい指標となり、リハビリに励むこともできるでしょう。
#chapter3
少子高齢化が進み、高齢者の医療や介護問題は多くの人々の関心を集めています。そんな中、中山クリニックでは医療と介護の一体化も実現。クリニックから徒歩数秒のところにはデイサービスセンター「スマイル・ロコ」があり、緊急時の看護体制も整っています。同センターではセラピストによる個別機能訓練や、35mのトラックを歩くウォーキングタイムなど、高齢者の自立に向けた支援を実施。一方、病棟カンファレンスにはケアマネージャーをはじめとする介護スタッフも参加するなど、医療と介護の垣根を越えた診療を行っています。
さまざまな取り組みを行う中山先生に今後の展望について伺うと「世間でも働き方改革といわれていますが、当院でも、もっとスタッフが働きやすい環境づくりをしていきたいと思っています。自動精算機や電子カルテ、フィルムレス画像診断装置、インターネットでの予約システムなどを導入して無駄な業務は省き、効率よく働けるような体制を整えていく。また、患者さまを待たせることがないよう短い時間で結果を出すようにして、スマートな診療ができるよう心がけていきたいと思います」という答えが返ってきました。
中山クリニックは2020年2月3日にリニューアルオープンし、医療と介護の連携がより図りやすいクリニックへ生まれ変わります。「垣根のない医療」を目指す中山先生は医療と介護だけでなく、地域の開業医とも連携をとり、地元明石の医療に貢献していきたいと語ってくれました。中山先生の活動が実を結べば、きっと地域医療の未来は明るい道を歩んでゆくでしょう。
(取材年月:2019年11月)
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「患者ファースト」で地域医療に貢献する整形外科のプロ
中山潤一プロ
医師
医療法人社団 佳和会 中山クリニック
自動精算機や電子カルテ、フィルムレス画像診断装置を導入して業務の効率化を図り、患者さまを待たせないスマートなクリニックを実現。患者さまの要望を丁寧にヒアリングし、一人一人に合った治療方針を提案します。
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