患者になるみなさんに知っておいてほしいこと
弁護士が登場するのは、紛争が深刻になったときでだと思っている方が多いと思いますが、そんなことはありません。早め早めが大事です。
例えば、離婚事件です。
話し合いなら本人でもできるからといって、調停までは弁護士に依頼しないという方がいます。実は、弁護士にも、このような考えの人は意外と多いです。
しかし、調停は、話し合いの場であるといっても裁判所の手続なので、法律に従って親権や養育費、財産分与などの見通しを立てて手続を進めます。ですから、よほど法的な知識を備えている方でなければ、法的な知識の不足によって思わぬ不利益を受けてしまう可能性があります。
相続に関する相談も同様です。
親族間の紛争だから遠慮があるのか、また、親族だからいつか話が通じると信じているからなのか、遺産分割の協議という場でも、弁護士へ依頼しようとしない方が意外と多いです。
ですが、これも離婚の場合と同じです。調停では、法律に従って遺産の範囲を確定し、特別受益や寄与分といった点も含めて考えて結論を導こうとします。ですから、仮に話し合いがまとまらなかった場合にどうするか、審判や訴訟に至った場合の見通しも考えておいて対応しなければ、思い描いていたものと違う結果となってしまうかもしれません。
さらにいいますと、たとえ裁判所の調停といえども、調停委員の中には、職務熱心なあまり当事者を強く説得にかかってしまうような方がいることも、否定はできません。
このような場面で自分をサポートしてくれる弁護士がいないと、自分ばかりが強く譲歩を迫られているような気持ちになり、孤独で不安な気持ちになってしまうかもしれません。
このように、家族間、親族関係の問題についても、早めに弁護士に相談したほうがよいです。
弁護士に相談したからといって、必ず依頼しなければならないわけではありませんから、まずは弁護士に相談してみてください。
事務所のHPで、離婚問題や相続問題の対処方法について簡単なアドバイスを掲載しています。離婚問題はこちらを、相続問題はこちらをぜひ参考にしてみてください。