12年かけて、やっと言葉にできたこと(想いが入っているので長文です)

最近は、どこを見てもAIの話題ばかりです。
仕事、教育、医療、文章作成、画像制作。
「AIがあれば、何でもできる時代になる」
そんな空気さえ感じます。
私自身も、生成AIは便利で面白いので、かなり活用しています。
そこで投資スクールの講師として、以前から気になっていたことを
ChatGPTに聞いてみました。
それは、
「将来、生成AIを使えば、誰でも投資で稼げるようになるのか?」
という質問です。
AIが銘柄を探し、分析し、売買のタイミングまで教えてくれるなら、いずれ投資で負ける人はいなくなるのではないか。
そんな未来もありそうですよね。
しかし、返ってきた答えは意外なものでした。
「生成AIが進化しても、みんなが投資で稼げるようにはならない」
なんやでねん!もう少し頑張れよ!
そこはもう少し夢のある回答をしてくれると思っていました。
ところが、理由を読んでいくと、かなり納得できました。
むしろ、AIが普及した未来の投資市場は、
今より怖くなる可能性すらあると感じたのです。
■稼げない理由①
AIは、間違っていても自信満々に答える
生成AIは、非常に自然で説得力のある文章を作ります。
そのため、答えを読んでいると、
「ここまで詳しく説明しているのだから、正しいはずだ」
と思ってしまいます。
しかし、実際には次のような間違いをすることがあります。
・昔の情報を、現在の情報として説明する
・売上や利益などの数字を取り違える
・投資の仕組みや理論を誤って解釈する
・実際には存在しないニュースやデータを作る
厄介なのは、
「分かりません」
とは言わず、間違った内容を堂々と説明することです。
投資経験がある人なら違和感に気づけるかもしれません。
しかし、初心者ほど、
「AIがそう言っているのだから買ってみよう」
と信じてしまう可能性があります。
AIは優秀な相談相手にはなります。
しかし、未来を正確に予言してくれる投資の神様ではありません。
■稼げない理由②
質問する人の能力によって、答えの質が変わる
初心者がAIに、
「明日上がる株を教えて」
と質問するのと、経験者が、
「業績、需給、割高性、最大下落率、損益比率を比較し、条件が崩れた場合の撤退基準まで示してください」
と質問するのでは、得られる答えがまったく違います。
AIは、何もないところから完璧な答えを作るというより、
「質問された範囲の中で答える」
道具です。
つまり、使う人に知識がなければ、質問も曖昧になります。
質問が曖昧なら、答えも曖昧になります。
生成AIによって、知識の差は小さくなるかもしれません。
しかし、
「どこを疑うべきか」
「何を確認すべきか」
「どの情報を使うべきか」
という判断力の差までは、簡単にはなくなりません。
■稼げない理由③
良いAIが全員に普及すると、それは武器ではなくなる
私は、この理由が一番納得できました。
仮に、割安な株を高確率で発見できる、
非常に優秀なAIが誕生したとします。
最初に使った人は、そのAIによって利益を出せるかもしれません。
しかし、そのAIが一般に普及したらどうなるでしょうか。
多くの人が同じ割安株を見つけ、一斉に買います。
すると、その株はすぐに値上がりし、割安ではなくなります。
つまり、
・AIが利益の出る法則を発見する
・多くの投資家がそのAIを使う
・みんなが同じ売買をする
・価格にすぐ織り込まれる
・その方法では稼げなくなる
ということが起こります。
投資で利益が出るのは、他の人がまだ気づいていない優位性があるからです。
全員が同じAIを使えば、その優位性は消えてしまいます。
そうなれば、投資市場は、
「人間対人間」
ではなく、
「AI対AI」
で利益を奪い合う世界になるかもしれません。
そして、ここからがさらに興味深い話です。
■人間の群集心理が、AIの群集行動に変わるかもしれない
現在の金融市場では、恐怖や欲によって、
多くの人が同じ行動を取ることがあります。
価格が上がると、乗り遅れたくない人が一斉に買う。
価格が下がると、怖くなった人が一斉に売る。
これが、人間の群集心理です。
しかし将来、複数のAIが、
・似たデータ
・似た分析モデル
・似た売買ルール
・似た損切り基準
を使うようになったらどうなるでしょうか。
ある価格を下回った瞬間に、世界中のAIが一斉に売り始める可能性があります。
AIが売る。
価格が下がる。
下落を検知した別のAIも売る。
さらに価格が下がる。
この連鎖が起きれば、人間が判断する間もなく、
短時間で相場が急落するかもしれません。
これまで市場には、
リーマンショック
コロナショック
など、さまざまな金融不安相場がありました。
将来は、AIによる売買が連鎖する、
「AIショック」
と呼ばれるような相場が起きるかもしれません。
もちろん、これはあくまで私の想像です。
ただ、AIによって誰でも簡単に投資できるようになれば、
投資市場に参加する資金はさらに増えていきます。
その分、上昇するときも、下落するときも、
これまで以上に大きく動く可能性があります。
では、そんな時代に最後に強いのは誰でしょうか。
私は、
「AIに任せなければ何もできない人」
ではなく、
「AIを使いながらも、自分で判断できる人」
だと思います。
AIが一斉に売って市場が暴落したあと。
恐怖で誰も買えない場面で、冷静に相場を分析し、
「ここは大きなチャンスだ」
と判断できる人。
そして最後は、自分の手でポチッと買える人です。
AIが進化すれば、投資の知識を得ることは今より簡単になります。
しかし、
・どの情報を信じるか
・どこで損切りするか
・暴落時にどう行動するか
・他人と違う判断ができるか
という力は、今後さらに重要になるでしょう。
生成AIがあるから、投資の勉強をしなくてよい。
おそらく、未来はその逆です。
生成AIが普及するからこそ、
「自分で判断し、自分で稼げるスキル」
を持つ人の価値が高くなるのだと思います。
皆さんも、いつかやってくるかもしれないAIショックに備えて、
今のうちに自分で稼げる力を身につけておきましょう(笑)


