想いが残っていなかった相続
整っていなくても、大丈夫
エンディングノートと聞くと、
きちんと書かなければならないもの、
そう感じる方も多いかもしれません。
すべての財産を正確に。
想いも、きれいな言葉で。
そう思うほど、
手が止まってしまうことがあります。
けれど、本当に大切なのは、
完璧に整っていることではありません。
少しでも手がかりが残っていること。
それだけで、相続の始まりは大きく変わります。
書けないまま、時間が過ぎる
「何から書けばいいか分からない」
「途中まで書いて、そのままになっている」
そんなお話を、よく伺います。
けれど、何も残っていない場合、
ご家族は、探すところから始めることになります。
銀行はどこか。
保険はあるのか。
不動産はあるのか。
分からないことが多いほど、
時間も気持ちも、少しずつ重くなっていきます。
書いていないことが問題なのではなく、
手がかりがないことが、
相続を難しくしてしまうのです。
最初は、ほんの一行でも
最初からすべてを書こうとしなくて大丈夫です。
・使っている銀行の名前
・加入している保険会社
・通帳や書類の保管場所
それだけでも、十分な一歩です。
後から書き足していけばいい。
変わったときに、書き直せばいい。
エンディングノートは、
完成させるものではなく、
少しずつ育てていくものです。
完璧でなくても、
残されていることに意味があります。
その小さな記録が、
ご家族のこれからを、静かに支えてくれます。
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岡崎総合会計事務所
税理士 岡崎 俊視



