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ねぎもとあやこプロは中国新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

設計とはプロセスでととのえること

テーマ:つくることより ととのえる


設計事務所を始めた頃、
私はよく考えていました。

設計料とは、
いったい何に対して支払われているのだろうと。

デザインなのか。

性能なのか。

それともその両方なのか。

二十五年以上設計を続ける中で、
少しずつ見えてきた答えがあります。

それは、

自分の思いをかたちにしていく時間


に対して支払われているのではないか、
ということでした。

自分が何かを買うときのことを考えてみると、

なぜ欲しいのか
どんなものが欲しいのか
何に使うのか
どうやって選ぶのか

そんなことを自然と考えています。

家づくりも同じです。

しかし、
最初の打ち合わせですべての要望を伝えることは、
実はとても難しいことです。

話しているうちに気づくことがあります。

図面を見て初めて分かることがあります。

工事が進む中で見えてくることもあります。

そうやって少しずつ、

自分が本当に望んでいる暮らしが、
言葉になっていくことが多いのです。

だから私は、
一度で決める設計ではなく、

理解しながら進めていく設計を
大切にしています。

建物がどのように出来ていくのかを知り、

一緒に考え、

一緒に選び、

一緒につくっていく。

任せきりにするのではなく、

自分たちの建物を知ってもらうことも、
設計の大切な役割だと思っています。

もちろん、

プロセスを大切にしているからといって、

デザインや性能を
軽く考えているわけではありません。

対話によって見えてきた思いを、

形として整え、

快適に使える性能として成立させ、

現実の建築としてバランスよく整えていく。

設計とは、

デザインだけでもなく、

性能だけでもなく、

プロセスだけでもなく、

そのすべてを整える仕事だと考えています。

そして、

このプロセスこそが、
設計そのものなのだと思っています。

いろいろな価値観が重なり合う現代において、

建物を整えるという視点で活動できているのは、

これまで多くの設計の過程に
関わらせていただいたからだと思います。

設計とは図面を描くことではなく、

思いを整理し、

選択を支え、

方向性を見つけ、

形にしていくこと。

その積み重ねが、

建物だけでなく、
暮らしそのものを整えていくのだと思います。

建物は完成した瞬間に終わるものではなく、

そこから暮らしが始まります。

だからこそ、

その過程を丁寧に整えることが、

これからの設計に
ますます大切になっていくのではないかと思っています。

これからも、
人と暮らしに向き合いながら、

対話から始まる設計を
続けていきたいと思っています。

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ねぎもとあやこ
専門家

ねぎもとあやこ(一級建築士)

建築設計 LEFTHANDS 一級建築士事務所

木造住宅や古民家再生の経験を生かし、環境や多様な暮らし方にあう計画を提案。日本の自然環境にある木材を生かし、構造・意匠・素材の木のリズムでととのえ、安心感と温もりに満ちた住空間を実現します。

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