【マイ・スケールを持とう】 家づくりのすすめ4

「注文住宅」という言葉から、
自分で自由に選べる家づくりを想像する方は少なくありません。
けれど実際の家づくりでは、
すべてを一から決めているわけではなく、
多くの場合、あらかじめ用意された仕様や選択肢の中から
選んでいく形が取られています。
その仕組みを理解して依頼すれば、
家づくりは大きな問題なく進みます。
一方で、
デザインを買うことと
デザインすることを買うことは、
本質的に異なる行為です。
前者は、完成された答えを選ぶこと。
後者は、答えの存在しない状態から、
対話を重ね、条件や価値観を整理しながら、
ひとつの空間つくりと導いていくプロセスです。
この差異は、
一度でも家を購入・建築した経験のある方ほど、 はっきりと実感されるかもしれません。
選択したはずなのに
選べなかった部分が確かに存在すること。
その小さな違和感は何を前提に「選んだ」のかという問いとなって
後になって浮かび上がってきます。
レフトハンズは、はじまりからのスタンスとして、
完成されたデザインそのものではなく、
デザインに至るプロセスを設計の中心に据えてきました。
どのように暮らしたいのか。
何を大切にし、何を手放してもよいのか。
敷地や建物の条件だけでなく、
そうした思考や感覚の共有が、
最終的な空間のかたちをつくります。
そのため、
いわゆる「共通仕様」と呼べるものは存在しません。
テイストは施主ごとに異なり、
同じ設計事務所であっても、
同じ仕様の家が繰り返されることはありません。
その都度、異なる関係性の中で、
異なる解が立ち上がってきます。
あらかじめ決められた答えがない設計は、
レフトハンズに依頼しづらくしている原因でもあると思います。
しかしその不確かさの中にこそ、
設計という行為の価値があります。
すべてを選ぶのでもなく、
すべてを委ねるのでもない。
最後に「ここに頼みます」と決めること。
そして、自分にとっての答えを、
設計のプロセスの中で見つけていくこと。
共創による空間づくりという選択があります。
その後は、レフトハンズが提示する設計プロセスを共有しながら、
段階的に思考を重ねていくことで、
ひとつの空間がかたちを成していきます。
そのはじまりが、建築カウンセリングです。



