空間はことばでつくられる
年末差し迫った大掃除を前に
今年を振り返りながら部屋を「ととのえる時間」を持つのはいかがでしょう
ただ片づけるだけでなく、これからの暮らしに向けて
“何か新しいこと”を迎え入れる準備としての小さな入り口にもなります
部屋をととのえていくと
自然と「ここに余白ができたな」「光がきれいに入るな」といった気づきが生まれます
その小さな余白に、来年の自分のための“新しいひとつ”をそっと置いてみる
それだけで部屋の空気は変わり、暮らしにも新しい風が吹くのでは
たとえば…
● 窓辺に植物を置く
いつもより光の向きを意識してみると、植物の影が部屋の印象がちがってきます
● 読書のための椅子の向きを変える
家具を増やさなくても、座る場所の“向き”を変えるだけで
部屋の見え方やすごす時間が変わります
● 小さな棚を「好きなものだけの場所」にする
整理整頓ではなく、「選ぶ」行為をすることで、心が軽くなります
● ノートを一冊置き、来年の住まいの願いを書く
設計事務所としてお伝えしたいのは、これが意外と効果的だということです
暮らしの希望は、言葉にした瞬間に生まれ、空間のとらえ方が変わります
新しいことといっても、大げさな変化ではなくて大丈夫です
むしろ、小さくて続けられることのほうが、部屋と自分の関係をゆっくり育ててくれます
年末に部屋を整えるという行為は、
「今年の自分を受けとめて、来年の自分に場所をつくる」ことでもあります
ひとつだけでいい
部屋に小さな新しい習慣を迎え入れると、その変化は静かに、やさしく広がっていきます



