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今 住まいについて考える

ねぎもとあやこ

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テーマ:広島家づくり

住まいはあなたの持ち物です

住まいは、大工さんに依頼する人も、建売住宅を購入する人もいます。

どんな方法で手に入れたとしても、住まいは“あなた”の持ち物です。

では、その大きな持ち物について、どれほど学び、理解したうえで手に入れているでしょうか。

家電や洋服を買う時のように勉強したい、比較したりしていますか。

  • デザインが良いから
  • 性能が高いから
  • 予算が合うから
  • 大手メーカーだから安心できるから


その判断が間違っているわけではありません。

「住まい」というものがそれだけで語られるようになったのは、いつ頃からでしょう。

 

どこまでおまかせする


建築士が制度として生まれたのは1950年。

歴史は75年ほどしかありません。

それ以前の日本の家は、地域の大工や工務店が住まい手の暮らしを見立て、建てていました。

注文はどこまでしていたのでしょう。

規模もかたちも“大工の目利き”に任せる「おまかせ文化」。

信頼の上に、家づくりは成り立っていました。

今もそんな「おまかせ文化」が少し残っているような気がします。

 
 
25年前、設計事務所を始めた頃も、契約書やサインの文化は今ほど徹底していませんでした。

“言った・言わない”で揉めることを避けるために、契約が形となった背景もあります。

曖昧さを許容していた日本の家づくりが、少し透明性と説明責任に向かっていると感じます。

 
 

住まいが先か 暮らし方が先か


日本人は、家のかたちに自分たちが暮らし方を合わせることができました。

一方、自分たちの要望を言語化できず、流れに任せてしまう人も多かったのでは。

そこに「パッケージ商品」が広がり、安心感とわかりやすさで普及していきました。

今は住まいに対してもっと自由と個性を求める人が増えて

多様な暮らし方に合わせた、パーソナルな家づくりへのニーズがあります。

では、どこがそれを担うのか?

 
 

しっかり話して確認を

設計事務所・工務店・ハウスメーカー

それぞれに強みと弱みがあり、どれが良いという話ではありません。

選ぶのは 住まい手  住むのも 住まい手。

だからこそ、しっかり知って住まいをもって欲しいのです。

 
 
私が建築士として大切にしているのは、

「自分の家にたいする思いがあること」

「コミュニケーションがとれること」ただそれだけです。

お引き受けしない判断をすることもあります。

設計料のために、言葉が通じないのに家づくりを続けることはできません。

その先に“裁判”が待っているケースも、残念ながら多々あるようです。

 
 

大切なのは、どこに頼むにしても、

住まい手の思いや言葉に対して、誠実に返事があるかどうか。

その内容が住まい手の要望に的を射ているかどうか。

「プロだからわかっているはず」と思い込むのは危険です。

住まいは、人生で最も大きな持ち物のひとつです。

しっかり話せる相手と、納得できるプロセスで

ぜひ住まいを手に入れてください。

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ねぎもとあやこ
専門家

ねぎもとあやこ(一級建築士)

建築設計 LEFTHANDS 一級建築士事務所

木造住宅や古民家再生の経験を生かし、環境や多様な暮らし方にあう計画を提案。日本の自然環境にある木材を生かし、構造・意匠・素材の木のリズムでととのえ、安心感と温もりに満ちた住空間を実現します。

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