リノベーション➂~景色のよい2階で暮らしたい
母80歳 住まいを新たな舞台へのリノベーション

ひとり暮らしの母が住んでいる設計者の生家
これからの生活への思い・お金・暮らしの現状について
母と話し合いをして、姉弟に状況を説明して
ここで「あと20年暮らす」を目標に設計開始しました
築50歳の住宅をどこまで改修・改築するのか悩みましたが
設計者として次のコンセプトでのぞみました
➀外壁まわりのメンテナンス
➁超高齢の母の生活場所の確保
➂現生活をさらに楽しめる場所にする
➃父が設計した家への思いを進化する
➄上記の整備のなかで構造補強・温熱環境の改善を行う
楽しみがみつかり動き出す
外壁のメンテナンスは、ずっと気になっていました。
どうせ手を入れるなら大きな改修も母が元気なうちに、そう思いながらもつい先延ばしにしていたのです。
「もっと生活を楽しめるように、テラスをつくろう」と決まったことをきっかけに、改装がいよいよ動き出しました。
団地の良さを感じる
高齢の母がこれからの20年を安心して暮らすためには、家の環境もとても大切です
人目を気にせず、お庭に出て陽を浴びることができるのも、この土地ならではの良さ。
第一種低層住居専用地域にあるため、周囲は静かで穏やかな時間が流れています。
同じように年を重ねた方々が多く、散歩の途中のあいさつや、地域のリクリエーションも自然と生活の一部になっています
亡き父の思いを感じる時間
建築雑誌を読みながら、素人の父が自ら設計した家は、なかなか見事な間取りでした。
洋式と和式を上手く取り入れ、濃紺の天井に黄色い照明の傘が印象的。
おそらくイベントで使われていたであろう什器が、そのまま我が家の家具になっていました。
こどもの頃は気づかない、けれど設計者として今に見てみると、別の思いが感じられます。
その良いところを受け継ぎ、少し進化させてみました。
この家の竣工写真・設計過程を知りたい方は
あさおか台|リノベーション|母のライフシフト をご覧ください




