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頭痛を引き起こす原因は、主に脳の血管と三叉神経による影響

井上健

井上健

テーマ:頭痛の症状・原因

いのうえ内科脳神経クリニックの院長の井上です。
令和元年も後残すところ一日になりました。
来年は
世界が平和で、争いのない年でありますように


本日は、頭痛シリーズの後半、頭痛の症状と原因について
原因については、ブログでも詳細を記載しております。
【概要】
頭痛の中でも片頭痛と緊張型頭痛は、自分がどちらのタイプか把握し、症状にあった対処をしなければ頭痛が悪化してしまうこともあるので気を付けましょう。
今回は、片頭痛が起こる仕組みについて紹介し、片頭痛が発症しないようにするための生活習慣もお話しします。

さまざまな頭痛対策には原因に応じた対処法を

日常生活で頭痛に悩む人は多くいます。
でも
このような人たちのほとんどは、なぜ頭痛が起きているか、その原因や理由を突き止める機会がありません。
その結果、市販薬を飲んで痛みをおさえて過ごしていることが多い。
しかし
頭痛も原因や症状によって種類があり対処法があり。
頭痛が起きる理由には、自身の生活習慣が関係していることも。
そのため
「痛くなったら薬を飲めばいい」と安易に考えるのではなく、頭痛と向き合って治すように心がけることも。
そうすれば
痛みを和らげ、頭痛のない毎日を目指すことが可能に。
医師と相談しながら治療することで、頭痛に対する自分の理解も深まります。
頭痛を知ることで、「いつ起きるかわからない」という不安をなくし、さまざまなストレスにもうまく対処できるようになります。

片頭痛や緊張型頭痛が起きる仕組みや対処法の違い

脳卒中や脳梗塞という病気ではないのに、たびたび頭痛が起きる人は、片頭痛や緊張型頭痛のどちらかの可能性が高いです。
片頭痛は三叉神経を刺激しにより発生した炎症物質が、さらに血管を拡張させて痛み感じます。
緊張型頭痛は、姿勢や仕事のし過ぎや精神的ストレスにより、頭や肩、首の筋肉が硬直して血流不足を引き起こし、筋肉内に老廃物がたまって神経が刺激されて痛みを感じます。
この2つは、痛みの症状だけでどちらかを見分けるのが難しいこともあります。
それぞれ対処法が違います。
片頭痛は血管の拡張が起きるので、片頭痛が起きた時は、お風呂に入って温めるよりも、痛む患部を冷やして血流を抑える方が効果的の場合があります。
入浴は頭痛誘発の要因になることが多いのです。
それに対し、緊張型頭痛は、筋肉が硬直して疲れがたまるために痛みが発生しています。それゆえ、患部を温めることで血行を促す方が頭痛の緩和につながります。
見分けがつきにくいこの2つの頭痛ですが、対処法が全く異なります。間違った方法で頭痛を治そうとして、「ますます痛みがひどくなる」といった状態は避けたいところです。
頭痛が起きても正しく対処すれば頭痛も早くおさまり、仕事などに再び打ち込むことができます。
片頭痛は脳の血管の拡張を伴います
頭痛の中でも片頭痛は、身体的・精神的ストレスによって三叉神経という感覚神経が刺激され血管の周囲に炎症が広がって痛みが起こると考えられています。
その時に、脳の血管が拡張します。

ストレスを伝え脳の血管拡張を引き起こすきっかけには、おもに2つの原因が

(1)セロトニンによるもの
人間がストレスを感じると「セロトニン」を血小板から放出します。このセロトニンは、神経伝達物質で脳の血管を収縮させる働きがあります。
一旦収縮した血管は、時間が経過すると今度は拡張しますが、この時に血液の成分がしみ出て、血管の周囲に炎症が発生します。この炎症が三叉神経を通った時に「痛み」として認識されます。
(2)三叉神経血管によるもの
何らかの刺激やストレスが、頭の中にある三叉神経に伝わると、そこから血管を拡張する物質が放出されます。
それに伴い、無菌性の炎症が発生し、炎症反応が血管を広がって脳に伝わり、脳の血管を拡張させ、頭痛や嘔吐、吐き気などの症状を引き起こすと考えられています。

血管の拡張を引き起こす外的・内的要因は、主に次のようなものが

・精神的要因
ストレス、疲れ、睡眠不足・過多、緊張など
・内的要因
月経周期
・環境要因
天気や温度、気圧の変化、光の強さ、人ごみ、騒音など
・食事要因
アルコール(特にワイン)、ベーコン、ソーセージ、チョコレート、ココア、チーズ、スナック菓子、コーヒー、紅茶、緑茶などのカフェインを含む飲み物

片頭痛を防ぐ生活習慣とは

片頭痛を防ぐには、その要因となるものをできるだけ取り除くような生活を心がけることが大切です。
仕事や家庭内でのストレスは、抱え込まないように。適度な休息や気分転換をすることが、片頭痛を悪化させないコツと言えます。
趣味を楽しんだり、軽いスポーツをしたり、時には何もせず、ゆっくりと休日を過ごすなど、自分にあったストレス解消法を見つけましょう。
日ごろの睡眠不足を取り戻そうとして、休みの日に1日中寝ていると生活リズムが崩れてしまいます。寝過ぎると副交感神経が優位になって、血管が拡張し頭痛の原因となることがあります。
アルコールも飲みすぎると血管が拡張するので、適量を心がけてください。
環境の変化の影響を受けやすい人は、特に夏はサングラスを着用して直射日光が目に入らないようにするのもよいでしょう。雨の日になると必ず頭痛がするという人は、可能であれば外出を控えるなど日程の調整をするのもよい方法です。
運動は、ストレッチや頭痛体操のような軽いものを毎日規則正しく行ったり、ウォーキングやジョギング、筋トレなどを行うのも有効と考えられております。
ただし、月に一回など急に激しい運動をするのは片頭痛発作を誘発する原因になります。
毎日規則正しく、無理をしないことが運動のポイントです。
ヨガ・瞑想・呼吸法(マインドフルネス)なども、頭痛の予防には有効です。
これらについては、広島脳神経頭痛ブログにも記事を書いており参考にしていただけると助かります。
片頭痛の人は「頭痛ダイヤリー」を使って、どんな時に頭痛が起こったかを細かく記録しておくと、いつ頭痛が起こったかがわかり、今後いつ起こりそうかも予測しやすくなります。
記録をつけながら生活習慣を改善し、頭痛の発生回数を少しずつでも減らしてけるように努力してみましょう。

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井上健
専門家

井上健(内科医)

いのうえ内科脳神経クリニック

あらゆる頭痛の原因を診断するためには脳だけの専門でなく全身を診ることが必要になることもあります。

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