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めまいのする頭痛は大丈夫?生活習慣が引き起こしている可能性も

井上健

井上健

テーマ:頭痛の症状・原因

この度の台風19号により被災された皆様、ならびにそのご家族の皆様に心よりお見舞い申し上げます。
皆様の安全と被災地の一日も早い復興を心よりお祈り申し上げます。



本日は頭痛の症状・原因のシリーズの続きです。
【概要】
突然頭がクラクラして立っていられなくなる「めまい」。
めまいが起こる原因のひとつに頭痛があります。頭痛とめまいの関係や、予防や対策について紹介します。

めまいとは

めまいは、疾患の症状のひとつとして現れます。
めまいの種類と、症状には次のようなものがあります。

回転性のめまい

・目がぐるぐる回る、吐き気や耳鳴りを伴うことが多い
・突発的に起きることが多い
・短時間でおさまる

浮動性のめまい

・地面が柔らかく感じたり、水の中をプカプカ浮いているような感じ
・肩こりや頭痛を伴うことが多い
・めまいの症状が長時間続くこともある

立ちくらみ(眼前暗黒感)

・立った時に目が真っ暗になり、意識が遠のく感じがする
・意識を失うこともある

とくに
いままで経験したことのないめまいは注意
脳血管障害が原因でだったり、
頻繁に立ちくらみの症状がある時も注意
心臓や血圧などに異常があることが。
このようなめまいは医師の診察を受けるようにしてください。

めまいの原因
めまいは、耳か脳に何かの病気が起きている時に、出やすくなります。
耳は体の平衡感覚をつかさどる役割
耳や脳のどちらかに異常が出ると、
両者の間で情報伝達に不具合が出て、
その結果
めまいの症状が。

回転性のめまい

主に耳の中にある内耳(ないじ)になんらかの異常や炎症がおきるのが原因のことが多い。

浮動性めまい

脳の異常や自律神経の乱れ、眼精疲労などが原因のことが
このタイプは原因の特定が困難なことも。

立ちくらみ

脳に血が十分に行きわたらないために起こります。
貧血やストレスが影響していることが多いのですが
心臓病や血圧異常などの重い病気が原因で起きることも。
要注意!

耳や脳の疾患には次のようなものがあります。

耳の病気

・良性発作性頭位めまい症
・メニエール病
・前庭神経炎
・突発性難聴
・聴神経腫瘍

脳の病気

・脳卒中
・てんかん
・椎骨脳底動脈循環不全
・脳内の神経伝脱物質の異常

これらの病気の中でも、脳卒中などは命の危険にかかわる病気。
麻痺や意識がなくなるといった症状がみられたら
すぐに
救急車を呼んでください。

頭痛疾患が原因のめまい

上にご紹介したように、めまいの原因はさまざま。
そして
その中には頭痛疾患が原因で起こるめまいも。

めまいの症状を起こす頭痛疾患で多いものは片頭痛。
この頭痛は、頻繁に起こるけれども命に関係することはまずありません。
頭痛が起こるとスキンズキンと脈を打つように痛み、
長く続く特徴が。
10代~40代の女性に多く
「キラキラ光るものが見える」という前兆を訴える人も。
また
一旦片頭痛が起きると、1日中その痛みに悩まされることも多い厄介な頭痛です。

この頭痛が起きると、めまいやふらつきが起こることもあります。
人によっては、片頭痛が起きる前にめまいが出る人もいます。

この片頭痛は、三叉(さんさ)神経が刺激を受け、炎症物質が発生して痛みを感じるのです。
そして
ほぼ同時に脳の血管が急に拡張します。

温度や気圧といった環境の変化や、睡眠不足・過多による生活リズムの乱れ、女性ホルモンの変動などが主な誘発因子と言われています。

片頭痛が起きたときの対処法

片頭痛は血管の拡張ともないます。
なので
痛み始めたと思ったら、
痛いところやこめかみ・首のうしろをまずは冷やすようにするとよい場合が。
冷やすことで血管が収縮し、痛みを和らげる効果があります。

また温度や気圧、強い光など、環境の変化が片頭痛を引き起こすこともあるので、できるだけ静かな暗い場所でゆっくり休むようにします。

血管を収縮させるには、カフェイン摂取も効果的です。
コーヒーや紅茶、日本茶に含まれています。
ただし飲みすぎには注意しましょう。

これらの対策をしても痛みがおさまらず長く続いて「仕事ができない」「学校に行けない」など日常生活に影響が出るようであれば、市販の鎮痛薬を飲むか医師の診察を受けるようにしましょう。
*これらの対応で悩まれるかたは一度頭痛専門医へ。

片頭痛を予防するには

片頭痛でめまいを感じると、「とにかく安静にしよう」と思う人が多いのですが、痛みやめまいのない時は、ウォーキングなどの軽い運動がオスメ。
頭痛は、首周りの筋肉に疲労がたまり硬くなるのも原因のひとつなので、首(頸椎)を軸として、肩や腕を動かすような運動を。

次のようにストレッチしてみましょう。


腕振り
(1)両足を少し開いてまっすぐに立つ
(イスに座ってする時は、背筋をまっすぐに伸ばして両足をそろえて座る)
(2)軽く手を握り、両脇を開きながら両肘を水平に持ち上げる
(3)その状態で頭を動かさず、体の軸を意識して、両腕に反動をつけないようにしながら左右に腰をねじる

肩回し
(1)両足を少し開いてまっすぐに立つ
(2)両肘を軽く曲げて、肩を前後に回す
前に回すときは、荷物を背負う感覚、後ろに回すときは、洋服をぬぐような気持ちで回す

軽い運動以外にも、38~40℃ぐらいのぬるめの温度でゆっくりとお風呂に入り、リラックスするのも頭痛やめまいの予防に役立ちます。
入浴中は、急に立ち上がったり、洗髪中に頭を激しくゆさぶらないなど、ゆったりと動くようにしてください。

寝不足やアンバランスな食事、
不規則な生活も
めまいや頭痛のリスクを高めます。
まずは
起床・就寝、3食の時間をある程度は定めて、規則正しい生活を心がけることから始めましょう。

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井上健
専門家

井上健(内科医)

いのうえ内科脳神経クリニック

あらゆる頭痛の原因を診断するためには脳だけの専門でなく全身を診ることが必要になることもあります。

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