難治性片頭痛
広島にて頭痛専門外来をしております。
本日は、片頭痛を首のエクササイズで軽減しようということについてです。
外来診察時は、多くのかたに内服薬の飲み方を指導します。
そして頭痛が来たらできるだけ安静をとるように説明します。
ときに、薬がない場合はどうするのですか?
お薬ばかり飲みたくない!と仰る患者さんがいらっしゃいます。
実は、首のエクササイズはあるのです。
でも万人に効果はないので効果のあるかたはやられてみてください。
首のエクササイズで片頭痛の発作を和らげる
これは単独でおこなうこともできますが、お薬を飲んでいるときにも併用することができます。
エクササイズの前後には、首と肩を15分間冷やすとよいようです(人によっては温めるとよいですが、楽になる方で。)。
振動運動
振動運動(しんどううんどう)あごを肩に向けて小さくひねる運動です。
1 片頭痛の痛みがでてない方の肩に向けて顎(あご)をひねってください(両側性の頭痛の場合は不向き)。
背筋をピンと伸ばした状態で正面視
次に、あごを肩に向けて6cmほどひねります
また、正面にもどります
この動きを、一秒に一回づつ約30秒間、つまり30回行います。
2 30秒間の休憩です。
3 今度は、反対の方の肩へむけて顎をひねります。
これだけです。これを頭痛が緩和されてそれ以上よくならないというところまで繰り返してみてください。
同様のストレッチ方法を広島頭痛専門医ブログ(院長のブログ)にても紹介しております。
ご参照いただけると幸いです。
寝そべって首を動かす運動
これは、首を伸ばすだけのストレッチです。
1 まず、床に3cmから6cmくらいの高さに本を積みます。
2 つぎに、この本を枕に床にあおむけに休んでください。
本の端(はし)が後頭部の真ん中になるようにして、首のしたに空間をつくります。
3 リラックスして力を抜き、首を前屈させるようにします。
首の後ろがしっかりのびているのを確認します。
トリガーポイントの圧迫
頭痛発作時に、頭や肩首筋などのある特定の部分を強く押さえると頭痛がひどくなるのに気付かれるかたがいると思います。
この痛みのある筋肉の部分を発痛店(はっつうてん)といいます。
英語ではトリガーポイントと呼びます。
肩と首の筋肉には、側頭部に痛みが走るトリガーポイントがあることが多いようです。
トリガーポイントがわかれば、その部位を指で12秒から60秒間強くおしてみましょう。
押すことにより、最初は痛みが強くなることもありますが、何度か繰り返すと頭痛が緩和されることがあります。
【参考文献】
きっと上手くいく10の解決法シリーズ 片頭痛 ドーン・A・マーカス 2012年第一版