お子さんの頭痛について 予防医学についても
頭痛に限らす痛みを伴う疾患はストレスと関係があります。
「痛いと思うから痛いんだ」とかつては子供の頭痛に対して親が叱っていた時代がありました。
それが最近になって片頭痛をはじめ頭痛の原因が明らかになりトリプタンという特効薬がつくられてからは頭痛に対しては社会も家庭も理解するようにという流れになっております。
確かに片頭痛の酷い発作などは仕事も家事もできないのは事実であり家庭も社会も理解するべきことです。一方、治療や予防に関してですが医薬品で治すんだという風潮になってませんか?
私は以前より小児の片頭痛はストレスを減らすことだと思ってました。
数年前に出席した頭痛セミナーである小児科の頭痛専門医の先生が「小児の片頭痛には小建中湯がよいですよ。使ってみてください。」と自信をもって発言されました。
小建中湯は元気のない小児の腹痛や倦怠感に対して使用する漢方薬
小建中湯は元気のない小児の腹痛や倦怠感に対して使用する漢方薬です。
そして精神科領域では神経症や心気症に対して使用します。
つまりストレスに対してです。
構成生薬は
芍薬(しゃくやく)
桂皮(けいひ)
大棗(たいそう)
甘草(かんぞう)
生姜(しょうきょう)
膠飴(こうい)の6種類です。
これってほとんどお食事の中で使用するものばかりです。
大棗はナツメのことで桂皮はシナモン、生姜はしょうがで、膠飴はあめです。
こんなもので効果あるのが漢方薬であり人間の体です。
もちろん、小建中湯以外の漢方もお子さんの体質に合わせて処方したり、トリプタン系の西洋薬を使用することもありますが。。。
ストレスと扁桃体 ストレスに関する神経生理的研究
ニューヨーク州立大学の研究では脳の扁桃体という感情をつかさどる部分が異常に興奮しそれによりストレスホルモンである副腎皮質ホルモンが分泌され血管壁に口腔内にみつかるような細菌が繁殖するようになると言われてます。
また異常興奮した扁桃体は延髄(えんずい)という自律神経のコントロールをつかさどる神経系に刺激を与え神経細胞突起が増え続け延髄の異常興奮につながるようです。
一方、カナダのウエスタンオンタリオ大学は、心筋梗塞の患者22人を対象に運動負荷をして自律神経の値を測定してみました。
心臓病の人は、健康な人よりも自律神経が2割ほど興奮(ストレス反応)していますが、6カ月間にわたり運動をしてもらったところ、自律神経の値は正常になったようです。
このことから週に三日ほど30分以上の有酸素運動を行うことがストレスを減らすことになると言われます。
先日書いた緊張型頭痛のコラムでも日々の運動について強調しましたがこれもこのストレスという点に共通してます。
そしてもう一つのマインドフルネスというコラムも是非参考にしてみてください。