本来、戒名は葬儀の場で授かるのではなく、生前に授かるもの

戒名を死者の名前と思っていませんか？

お葬式で授かる戒名は、死者に付けられる名前と誤解している方は多いようです。
戒名は仏教者として正しく修行を行い、守るべき戒律を受けた者に対して授けられる名前のことを言います。
本来は、生前から仏教者として正しく戒律を守った生活を行うのが理想ですが、生前に叶わなかったため、遅れてしまったけれども葬儀の場で授かっているというのが実情です。
葬儀の場では、ご遺族は寺院へのお布施とは別に戒名料を準備します。

戒名の構成

戒名は4つから成り立ちます。
■院号
生前に寺院に貢献した方などがつける

■道号
仏道を修得した特別な人に対するもう一つの名前

■法号
本来の戒名はここになります。ご自身の名前から一文字取ることや、好きなもの、生前に行っていたことを字に表す場合が多いです。

■位号
性別や年齢、位を表す。

■戒名の基本形
○○院△△□□居士
・〇〇院・・院号
・△△　・・道号
・□□　・・法号
・居士・・位号
性別や寺院への貢献度、ランクなど、さまざまな要素が組み合わさって出来ています。

もともと戒律のない浄土真宗では戒名はなく、代わりに法名（ほうみょう）があります。
日蓮宗では戒名のことを本来「法号（ほうごう）」と言います。
日蓮宗のお寺様によっては、「法号」と言いたいところをあえて遺族に合わせて「戒名」と言い、一般の方に合わせてくださっている場合もあります。
戒名のランク、相場について詳しく知りたい方は、よかったら下記の記事も合わせてご覧ください。
戒名の値段でもう迷わない、どこよりもわかりやすく解説