県外から実家を売却した事例1権利書がない・抵当権が残る家の手続きと買主探し
私は不動産の売買や賃貸のお手伝いに加えて、誰も住まなくなった家の換気や通水を代行する空き家の管理も行っていて、県外にお住まいの持ち主の方から、家にまつわるさまざまなご連絡をいただきます。
今回は、その中でも私にとってこれまでにないパターンだった出来事を通して、離れた場所にある家屋のトラブルに備えて知っておいていただきたいことについてお話しします。
トイレを直しておいてほしいという依頼
トイレを直しておいてほしいという依頼
ご連絡をくださったのは、私が空き家の管理をお任せいただいている、他県にお住まいのお客様です。身体に障がいのある方で、翌日に群馬県内の病院を受診するため、お一人で帰省されるとのことでした。そのうえで、受診の前日の夕方には家に着くので、その時にトイレを直してほしいというご依頼をいただいたのです。
空き家の管理をしていると、建物や設備についてのご相談はいろいろといただきますが、帰省の日程が決まっていて、限られた時間の中で設備を使える状態にしなければならないというご依頼は、私にとってもはじめての経験でした。とはいえ、お一人で移動される方にとって、到着した家でトイレが使えないというのは、想像以上に大きな不安だろうと思います。
離れて暮らしていると、家の中の小さな不具合は、帰省して実際に使おうとしたときにはじめて気づくことが少なくありません。今回のお客様も、まさにそうした状況の中でご連絡をくださいました。限られた時間で対応しなければならないご依頼だったので、私はいつもお願いしている、水道屋での勤務経験もある何でも屋さんに声をかけ、一緒に現地へ向かうことにしました。
原因が分からないときは、家の使い方から直し方を決める
原因が分からないときは、家の使い方から直し方を決める
現地で確認してみると、キッチンや洗面、お風呂の水はふつうに出るのに、トイレだけ水が出ないという状態でした。ほかの水回りは問題なく使えるので、家全体の水道が使えないというわけではありません。ところが、水道の仕事に詳しい何でも屋さんと一緒に調べても、トイレだけ水が出ない原因はその場では分かりませんでした。
こうしたとき、原因を突き止めて元どおりに直すことにこだわると、調査や工事に時間も費用もかかってしまうことがあります。そこで私が考えたのは、この家をこれからどう使うのかという点です。お客様はこの家に住む予定はなく、今回の帰省でトイレを流せれば、それで困りごとは解消します。家の使い方から考えると、トイレが流せればよいだけの問題だと整理できたので、洗面の水道から配管をバイパスしてトイレに水を送る工事で対応する方針を決めました。
同じように水が出ないという不具合でも、これから住む予定の家なのか、管理しながら維持していく空き家なのかによって、選ぶべき直し方は変わってきます。原因が分からないまま慌てて大がかりな工事を頼む前に、その家を今後どうしたいのかを一度考えてみることが、離れた場所にある家の修理を考えるうえで、一つの手がかりになるのではないかと私は思います。
翌日の連絡を受けて、もう一度現地へ
翌日の連絡を受けて、もう一度現地へ
トイレの件の対応方針が決まり、ひと安心したのもつかの間でした。翌日お客様から、「ちょっと困ったことがあって病院に出発できない」というご連絡をいただいたのです。お話を伺うと、家の鍵やマイナンバーカードが入ったポーチが見当たらないとのことで、受診の時間も迫っていました。
お一人で帰省されている状況を考えると、電話で様子を伺うだけでは心配だったので、私はすぐに現地へ向かいました。実は室内にはたくさんの物があり、鍵を探すのは簡単ではありませんでしたが、探して探して鍵を見つけ、タクシーを呼びました。
それでも、お一人で病院へ向かわれることが気がかりだったので、私も病院まで同行し、お客様を見送りました。この同行については、もちろん費用はいただいていません。
離れて暮らす家に帰省したときには、ふだんの暮らしでは起きないようなことが思いがけず重なることがあります。そうした場面で、家の状況を知っていて、連絡すればすぐに動ける人が地元にいるかどうかは、持ち主の方にとって大きな違いになるのだと、この日の出来事を通してあらためて感じました。
過去の実例を知っておくことが、自分の身を守る備えになる
過去の実例を知っておくことが、自分の身を守る備えになる
この一件には、後日談があります。実はお客様のところには、緊急時の対応をうたうサイトから連絡してきた別の水道業者も来ていて、その業者からは77万円という請求があったことが分かりました。
今回、当社がお出ししたトイレの修理の見積書は10万円以下です。修理の費用は家の状態や工事の内容によって変わるものですが、それでも77万円という金額は、私から見ても異常な請求だと感じるものでした。
水が出ない、トイレが使えないといったトラブルは、生活に直結するだけに、とにかく早く直したいという気持ちが先に立ちます。まして離れた場所にある家で、帰省の日程が決まっている状況であれば、目の前に来てくれた業者に任せるしかないと考えてしまうのも無理はありません。だからこそ、過去にこうした実例やパターンがあったことを知っておくだけでも、いざ自分の身に同じことが起きたときに、立ち止まって考えるきっかけになると私は考えています。
私が今回のお話をコラムでお伝えしようと思ったのも、同じような立場にいらっしゃる方に、こうした出来事が実際にあったことを知っていただきたいと考えたからです。困ったときにまず連絡できる相手を決めておくことも、慌てずに判断するための備えの一つになるはずです。
不動産のことに限らず、家の心配事はまず一度ご相談を
不動産のことに限らず、家の心配事はまず一度ご相談を
当社は不動産の売買や賃貸だけでなく、空き家の管理を通じて県外にお住まいの持ち主の方の家を見守るお手伝いもしています。2023年には全国47都道府県に展開する日本空き家サポートにも加盟し、地域にある戸建ての定期的な点検もお任せいただくようになりました。
当社には、群馬にある実家を受け継いだもののご自身は県外に住んでいて、家をどう扱えばよいか分からないという方から多くのご相談が寄せられます。相続をきっかけにすぐ動き出す方もいれば、何年も迷った末にご相談くださる方もいて、売却や賃貸を決めるまでのあいだ、家をどう維持していくかに悩まれている方も少なくありません。
今回のお客様のように、管理を続けている空き家で設備の不具合が起きることもあるので、すぐに売るかどうかを決めていない段階でも、家の様子を見守る手立てを持っておくことには意味があると感じています。
当社が日頃から大切にしているのは、話しやすさと、小さな疑問にも全力で答えることです。ご相談くださる方のご希望やご事情はお一人おひとり違うので、まずはお話をじっくり伺い、その方にとって何が困りごとなのかを一緒に整理するところから始めています。
今回のトイレの件も、家をどう使いたいのかというお客様のご事情を伺ったうえで、直し方を決めることができました。
売却や賃貸の相談をするほどではないけれど、離れて暮らしている家のことが気になっている、設備の不具合を誰に頼めばよいか分からないといったお悩みも、どうぞ遠慮なくお聞かせください。
不動産のことに限らず、家の心配事や悩みがあれば、一度ご相談いただければと思います。お客様が安心してご相談いただけるよう、私たちも丁寧にサポートいたします。
まとめ
まとめ
離れた場所にある家のトラブルは、思いがけない形で起こるものなので、過去の実例を知り、困ったときに相談できる相手を地元に持っておくことが、慌てずに判断するための備えになると私は考えています。
こんな方はご相談ください
・群馬県に家を持ちながら、県外で暮らしていて家の様子が気になっている方
・空き家の設備の不具合を、誰に相談すればよいか分からずにいる方
・不動産の売買や賃貸に限らず、家にまつわる心配事を気軽に相談できる相手を探している方
お問い合わせはこちらから
https://t-style6963.com/contact/


