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今年の枝豆は7月まで。勝負は、ここからだ!

嶋﨑剛志

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テーマ:枝豆2025

こんにちは。群馬・前橋にある「農業法人株式会社こうづけの里」の嶋﨑です。
早くも6月です。畑では、今年の主役——枝豆たちが、ぐんぐんと育ち始めました。
枝豆は、夏の風物詩。
「ビールと枝豆」が頭に浮かぶ方も多いと思いますが、実は、枝豆ってとても“デリケート”な作物です。気候にも土にも、そして何より“タイミング”にものすごく左右されます。そう、旬と鮮度がすべてなんです。
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今年は「7月まで」に勝負をかける理由

去年までは、8月・9月も枝豆の収穫ができるよう、品種や時期をずらして育てていました。
でも——。
正直に言いましょう。
あの猛暑には、勝てなかった。
暑すぎて、実がつかない。花が咲いても、実に結びつかない。
「暑さで実がならない」なんて、にわかには信じがたいかもしれませんが、畑にいると、植物たちの“悲鳴”が聞こえるんです。
だから、今年は割り切りました。
収穫は6月・7月に集中。8月・9月はつくらない。
そのかわり、この2ヶ月に集中投資して、大量に、かつ、質の高い枝豆を育て上げる計画です。
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草には、絶対に負けない——今年の秘密兵器


枝豆栽培の天敵のひとつは「草」。
去年までは、正直言って草にやられました。雑草の成長スピードはとんでもなくて、人力ではどうにも追いつけない。抜いても、抜いても、またすぐに生える。これはもう、終わりのない戦いです。
でも、今年は違います。
ついに導入したんです。耕運機を!
これが優秀で、畝(うね)の間にスッと入って、一気に草を刈り取ってくれる。
今までは草刈り機で刈っていたのですが、耕運機だとあっという間に終わる、しかも楽。これだけで、作業効率も、モチベーションも爆上がりです。
ことしの合言葉は、「草に勝つ!」
絶対に負けません。絶対に。
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品種紹介:神風香と恋姫、どちらも主役級


今年育てる枝豆は、2品種。
どちらも雪印種苗の優良品種です。
•神風香(かみふうか):
 茶豆系で、香りが強く、大粒。食べごたえがあり、「これぞ枝豆!」という風味。
 味の濃さ、香りの高さ、どちらを取っても一級品です。
•恋姫(こいひめ):
 こちらは茶豆系ではないですが、独特の香りと深い味わいがあり、やっぱり大粒。
 名前は可愛いですが、味は本格派。リピーターが多い人気品種です。
どちらも「育てがいのある豆たち」です。
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枝豆の“旬”は、たった数日


さて、ここが重要です。
枝豆の旬はとても短い。
ほんの3日、長くても7日。
このわずかな期間だけ、枝豆は“別格”の味になります。
もちろん、旬を外してもそれなりに美味しいんですが、本当にうまい枝豆を知ってしまうと、もう戻れません。
さらに、鮮度が命。
よく「採れたてが一番うまい」と言われますが、枝豆ほどこれが当てはまる作物も珍しい。
通常は、収穫してから店頭に並ぶまでに1日はかかります。でも、本当に美味しい枝豆は、畑で茹でてすぐ食べるのが一番。
とにかく、「かおり」と「味の濃さ」が違います。
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収穫は6月中旬から。直売・飲食店配達もあります!


私たち「こうづけの里」では、6月中旬から枝豆の収穫を開始予定です。
•作業場に来てくだされば、朝採れの枝豆をその場で販売します。
 クーラーボックス片手にぜひ遊びに来てください。
•また、前橋市街の飲食店の方々には、朝採れ枝豆をその日の午後にお届けします。
 つまり、“朝採れ枝豆”というメニューが成立するんです。
 これ、けっこう差別化になりますよ。
ご希望の方は、事前に連絡をいただければ、予約・配達の調整をいたします。
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最後にひとこと


農業は、自然が相手の仕事です。
だから、予定通りにいかないことも多い。
でも、だからこそ「その年、その畑、その瞬間」にしか出せない味があります。
今年も、枝豆の季節がやってきます。
今年の夏は、ぜひ「本物の旬」を味わってみてください。
きっと、枝豆の見方が変わるはずです。

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嶋﨑剛志
専門家

嶋﨑剛志(農業法人)

農業法人株式会社こうづけの里

色・形良く、艶・張りもある美しくおいしい野菜を育てるため、微生物、有機肥料、化成肥料、農薬など、あらゆる手法を適切に使用。低コストで価値ある野菜を顧客に届け、農業と地方の再生、事業継承にも取り組みます

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