山川製材舎 後編
先日、長らく取り組んでいたダンススタジオの工事が無事に一段落しました。区切りがついたこのタイミングで、以前からずっと見学に行きたかった場所へ、少し足を延ばしてきました。
行先は、飛騨市でご自身で製材所を始められた及川さんのもとです。及川さんとは、以前のコラムでも触れた飛騨市の「広葉樹活用プロジェクト」を通じてご縁ができました。
広葉樹の乾燥や活用法について、僕らにとって新しい知識を教えてくださった、いわば広葉樹のプロです。
その及川さんが約1年前に独立し、「山川製材舎」として本格的に広葉樹の製材をスタートされたと聞き、ぜひ一度、その現場を見てみたいと思っていました。
秋が深まる飛騨の「せせらぎ街道」を通りました。紅葉の真っ只中で、赤や黄色に色づいた山々が、青空の下でキラキラと輝いているのを見て、気持ちの良いドライブになりました。
あまりの美しさに車を止め、休憩がてら紅葉を見ながら淹れたてのコーヒーを一杯。
そして、この街道沿いの楽しみといえば、五平餅も欠かせません。香ばしいタレと、心地よい秋の空気の中でいただく五平餅は格別です。
目的地に向かう途中には、お気に入りの建築が点在していて、それらを見ながら行くのも楽しみの一つです。
大きな建築ではありませんが、自然の中にひっそりと佇む小屋や喫茶店など、形がとても素敵な建物ばかりです。
たくさん考えられた建築を目にするたびに、建築に対する情熱を感じ、いつも刺激を受けます。
いよいよ目的地に近づき、楽しみにしていた製材所が見えてきました。
どんな木材と、どんな仕事の現場が待っているのか、期待に胸が膨らみます。



