Mybestpro Members

大橋正寛プロはぎふチャンが厳正なる審査をした登録専門家です

竹中大工道具館

大橋正寛

大橋正寛

テーマ:たてもの

お盆が過ぎても、まだまだ暑い日が続きますね。みなさんはお盆休み、いかがお過ごしでしたか?

僕は今回、神戸市にある竹中大工道具館に行ってきました。実は以前にも一度訪れたことがあるのですが、仕事で茶室の材料を扱う機会があり、改めて勉強したいと思って、足を運んでみたんです。



この道具館は、大工道具を専門に展示している珍しい博物館です。中に入ると、木の香りがふわっと漂い、それだけで気持ちが落ち着きます。今回は特に、茶室の構造がむき出しになった「スケルトン茶室」の模型をじっくりと見てきました。



壁や天井がなく、骨組みがすべて丸見えのこの茶室。普段、僕たちが木を刻んで組み上げる複雑な継手や仕口が、すべて手に取るようにわかります。それはまるで、子どもの頃に作った秘密基地の骨組みを、そのまま見せられているような感覚でした。こんなに緻密な技術が、目に見えない壁の向こうに隠れているんだなと、改めて感動しましたね。



メインは茶室でしたが、それ以外にも新たな発見がたくさんありました。前回は気づかなかったけれど、展示されているヤリカンナで仕上げた木肌を見て「ああ、こういうことになるんだな」と納得したり、ずらりと並んだカンナやノミの刃を見て、「これくらい研げると、切れるんだろうな」なんて考えたり。

以前来た時とは、自分自身の関心も変わっていて、見る部分も変わっていました。職人の目線で改めて訪れると、道具一つひとつに込められた先人の知恵や技が、より深く心に響きます。この道具館は、僕たちのような職人にとって、何度でも新鮮な発見がある、まさに「教科書」のような場所です。

リンクをコピーしました

Mybestpro Members

大橋正寛
専門家

大橋正寛(大工、二級建築士)

ETETORU WOOD 梅津建築

大工として培った高い技術と、建築士の資格を生かし、顧客の暮らしに寄り添った住宅を提案。伝統技術「手刻み」の考え方により、木の美しさを引き出しながら、現場目線で住みやすい設計案を提示する。

大橋正寛プロはぎふチャンが厳正なる審査をした登録専門家です

関連するコラム

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

大工と建築士の経験を生かし顧客に寄り添う住宅を手掛けるプロ

大橋正寛プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼