コールセンターの人”財”育成をサポートするプロ
河津佳江
Mybestpro Interview
コールセンターの人”財”育成をサポートするプロ
河津佳江
#chapter1
「お客様視点」というキーワードを掲げる企業は星の数ほどありますが、その経営方針を実現させる鍵は、会社の顔であるコールセンターが握っているのかもしれません。河津佳江プロは、コールセンターを運営する企業で約20年働き、2011年に独立。現在は、テレフォンオペレーターの人”財”育成を主軸に、接遇マナー研修等の各種社員研修や就職活動中の学生への指導も行なっています。
専門分野であるコールセンターについて尋ねると、「ここ20年でコールセンター事情は随分と様変わりしました。携帯電話やパソコンの普及につれてそれらのお問い合せに対応するセンターの数や規模は右肩上がりで拡大していますし、今やほとんどの企業がコールセンターを置いていますよね。通販企業のコールセンターもシステム化が進み、業務内容は多様化しています。時代と共にセンターが増え、そこで働く人も増え、悩みや課題が深刻化し、増加傾向」にあるのだとか。
一般的に離職率が高く、ハードだといわれる仕事ですが、河津プロは「18〜70代の方まで色んな人が働いています。学生さんもいれば、子育てを終え、久しぶりに社会復帰を果たす人、またリタイヤ後にやりがいを求めて働く人も。当然スキルも仕事に対する価値観もまちまちですから、マニュアルだけでスタッフ全員のクオリティを統一できないのはごく自然なことです」と柔らかくほほ笑みます。
#chapter2
オペレーターに求められるコミュニケーションスキルは時代と共に高まっている反面、企業がスタッフのために割く教育の時間はむしろ減少傾向にあるそうです。
前職時代、自社のスタッフ育成に留まらず、他社の研修の講師も務めていたプロが、コミュニケーションの問題を解決する様はまるで名医のよう。例えば企業が「売り上げが上がらないスタッフをどうにかしたい」、「何となくスタッフの電話応対が悪いから改善を」と抱える症状を訴えてきます。この時点で、注射や特効薬を処方するわけではなく、まずは話をじっくりと聞き、原因を把握します。そして初めて、セミナーをすべきなのか、マニュアルを作るべきか、スタッフひとり一人と面談してアドバイスをするのが効果的か、治療法を出します。
「研修と聞くと、苦手意識を持っている人が多いんです。”間違いを指摘され、注意される時間だ”という認識がある人もいるのかも。でも、私はコーチング&カウンセリングの姿勢で一緒に考えていきます。研修や学ぶことが楽しくなると、働くことにも積極的になれますよね。そんな好循環を生み出していきたいんです」と輝く笑顔で語ります。
時としてこのやり方は、講師にとって手間と負担が大きい事もあります。ですが、プロは「関わるすべての人が満足することで、必ずその後の結果に繋がりますし、長い目で見て健やかな組織を作ることが最大の社会貢献」と妥協はしません。
#chapter3
これまではお客様の問い合せに答え、注文を受ける役目だったコールセンターも、不景気の煽りを受け、積極的に「売る」ことを求められはじめています。しかし、「初心者がいきなりセールスをするのは無理」と河津プロは言います。
「最終的な目標は、お客様視点でコミュニケートできて、売り上げを上げられるオペレーターだとしても、まずは自分のコミュニケーションのクセや欠点を知ることがその第一歩。そして、『お客様視点』とは、どんな場面でどんな言葉をどのように伝えるべきなのか、具体的な指導が必要なんです。トークマニュアルはあくまでも参考書・手順書のようなものです。それをそのまま読み上げても、『コミュニケーション』にはなりづらいし、お客様の心には届きませんから」。
河津さんの指導を受けた後、オペレーターの仕事ぶりがみるみる変わっていくことはそう珍しいことではありません。短時間の研修で言葉遣いを身につけたり、お客様との意思の疎通をスムーズにする事も出来ます。でも、もっと大切なのは、ひとり一人が楽しく前向きに働き、仕事を通してスキルアップをしていくこと。そしてスタッフの勤続年数が長くなれば、企業の中にもノウハウが育ちます。働く人がやりがいを持ち、企業にとっての利益を創造し、お客様の満足度も上がって信頼関係が築ける。そんな好循環が生まれるんです。
最近はコールセンターの立ち上げやスキル診断などの大きな相談も増えてきたというプロに、自社のコミュニケーション力育成を任せてみませんか?
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