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小さなかすり傷から街を揺るがす大事故まで技術の力で救いたい

高い技術を通して交通の福祉に寄与するプロ

古藤仁志

古藤仁志 ことうひとし
古藤仁志 ことうひとし

#chapter1

子どもの頃の好奇心を究め、プロとして花開かせた20代

 「物心ついた時から、父の整備工場が遊び場だった」と話す古藤さん。車の修理や新車の販売をする父の背中を追い掛けるように今の道に辿り着きました。幼い頃からテーブルの下で配線図を広げて眺めているような子どもで、ラジコン、プラモデルはもちろん、自転車の改造や学校の映らなくなったテレビの修理もお手のもの。めきめきと技術力を上げていったそうです。好きなことを仕事にしたい、と工業高校に入り、先生からも「わからないところがあったら古藤に聞けばいい」と太鼓判を押されるほどの腕前だったとか。

 18歳になり、父の右腕として、働きはじめます。それまでも修理や整備の手伝いをしていたので、意識としてガラリと変わるところはなかったそうですが、プロとして心掛けていたことがありました。「整備や修理の技術はある程度自信がありましたが、壊れた原因を突き止めるのがこの仕事の難しいところなのです。お客様の話をとにかくよく聞く、つまり問診に重点を置きました。お客さまに何度も足を運んでいただくのも、車に長い間乗れないのも問題ですから、できるだけ最小限の時間で確実に解決策を見つけることを意識し、お客様がまだ気付いていない潜在的なトラブルを発見することもプロとしての役目だと考えています」。

 そして、22歳の頃、転機を迎えます。それまでよりも広い場所に移転し、経営者として組織を引っ張る立場に立ちます。2級整備士免許を取得し、プライベートでは父親にもなりました。修理・整備、自動車販売に加えて、ロードサービスや板金塗装の勉強や設備投資にも力を注ぎはじめたのはこの頃です。

#chapter2

ひとつひとつの仕事を真摯に その姿勢が新たな成功へと導いてくれた

 とにかくがむしゃらに走り抜けた20代、30代を振り返って、古藤さんはこう言います。「技術一本で走ってきたから、経営や営業の難しさにぶつかったこともありました。しかし、あくまでも私たちがお届けするのは物ではなくサービスです。技術力を上げていくことによって、交通の福祉に寄与したいという軸はぶらさずに来ました」。

 大量にさばくのではなく、ひとつひとつのお客様との出会いを大切に。いたずらに部品を交換するのではなく、できるだけ修復していく。そのためにはトラブルの原因を見極めることが大切です。やっぱりバックボーンには確かな技術、それしかありません。

 海の近くに工場があるせいか、船の修理の持ち込みもちらほら入るようになりました。陸を転がるように進む車と違って、海の上をフルスロットルで走る船には、車の常識が通用しません。「それまでの先入観を取り払って、また新たな技術の壁を乗り越える必要がありました。日々進歩する技術についていくための勉強には終わりがありません。大変ですが、やりがいもあります」と胸を張る古藤さん。今では20年通ってくれているクルーザーのオーナーから「古藤さんが修理を辞める時は、私たちも海遊びをやめなきゃならん」と言われるほど信頼されています。車に関しても父の代から続くお客様がいて、長い方はもう40年のお付き合いになるそうです。「愛車や大事な船を預けるにふさわしいと思われ続けることが何よりうれしい」と大きな笑顔を見せた古藤さん。

古藤仁志 ことうひとし

#chapter3

24時間ロードサービスの充実で、夢だった交通の福祉の実現にまた一歩近づき

 2000年以降、4tクレーンと大型レッカーを導入したことで、県内の都市高速道路、前原道路において、道路管理者からの緊急指定を受けました。2012年には、2台の車を積載してレッカー移動できる車輌も備え、一般貨物自動車運送事業の営業ナンバーを取得、24時間ロードサービスで行えることの幅が広がりました。

 古藤さん率いる仁光自動車・マリーンは、その処理能力、スピード、顧客満足度の高さからまたたく間に評判が広がり、多くの保険代理店や整備工場、警察からも声がかかるようになりました。「事故現場の車の場合、私たちがレスキューする際に新たな傷を付けてしまっては、捜査の邪魔になります。ロードサービス中に2車線も3車線も占領してしまうのも、走行中の他の方に迷惑がかかる。ロードサービスにも思いやりと技術が必要なのです」。

 大雪の日も台風の日も、盆も正月も、休みなく稼働し続けています。「人間ですから、たまに休みたいなと思うこともあります。でも必要とされているから、自分たちにしかできないことがあるから、決して手綱はゆるめません」。

 増え続けるハイブリッド車に対応するために、ハイブリッド整備士の資格も第一回目で取得した古藤さん。「これからまた新しい時代がやってきます。新しい機械も知識も必要だけど、大変というよりはワクワクするんですよ」と子どもの頃と変わらぬ好奇心をのぞかせてくれました。

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ディーラー

仁光機械有限会社

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