PROFESSIONAL
STORIES

Mybestpro Interview

価格、見え方、ファッション性の視点から一人一人に合った眼鏡を提案

一人一人に寄り添う眼鏡選びのプロ

豊福祐史

豊福祐史さん
アジア最大級の東京展示会iOFTにて、フランスのブランド『LAFONT』のオーナー兼デザイナーであるトーマ・ラフォン氏、マチュー・ラフォン氏、母と姉と撮影

#chapter1

国内外のブランドを厳選したこだわりの品ぞろえときめ細やかなサポートに自信

 木のぬくもりにあふれ落ち着いた雰囲気の店内に、個性的かつ洗練されたフォルムの眼鏡が並んでいます。福岡県久留米市の「メガネのとらやG-room」専務の豊福祐史さんは、きょうも柔和な表情で両親とともに店頭に立ちます。

 棚にレイアウトされている眼鏡は、海外から国内ブランドまでバラエティー豊か。「メーカーが来店するほか、大小さまざまな展示会へ出かけ、フレームのデザインや色合い、デザイナーのこだわり、素材はもちろん、丁番などの作り、どこの工場での生産か、といった細かい点まで確認します。お客さまに自信を持って勧められる、納得したものだけを厳選して仕入れています」と話します。

 また、他店で取り扱っていないブランドも多く、「客層も幅広く、ご自身のこだわりを追い求め、熊本や長崎、山口県から訪れるお客さまもいらっしゃいますよ」と笑顔を見せます。

 豊富な品ぞろえだけでなく、きめ細やかなサポートも大切にしています。「新規のお客さまからは、眼鏡をかけると目が疲れる、肩が凝る、といったお声が寄せられます。レンズの度数が強い、弱い以外に、さまざまな要因が体に及ぼす影響は小さくありません。私どもでは、価格、見え方、ファッション性について総合的にアドバイスいたします」

#chapter2

仕事や趣味など、100人それぞれのライフスタイルに合った眼鏡選び

 1942年に創業した老舗の4代目にあたる豊福さん。店に入る前は地元を離れ、衛生管理を支援する会社で12年間勤務していました。

 「食品工場や医薬品、化粧品のメーカーなど、いろんな分野の人たちと接する中で『業界や職種によって必要とされる視力は違う』と思い至りました。100人いれば、100人それぞれのライフスタイルに合った眼鏡を用意する重要性を痛感したんです」

 豊福さんは2016年に帰郷。前職での気づきを生かし、仕事や趣味に応じた眼鏡を提案しています。さらに企業にもアプローチ。前職での考え方や手法、経験を応用し、従業員の「見え方」を気に掛けることで、事業の生産性が上がると考えたからです。

 「経理職で、よく数字を間違えるというお客さまがいらっしゃいました。視力を調べたところ、乱視などが合っていないことが原因でよく見えていないことがわかりました。自分に合った眼鏡を得ることで、肩凝りなどの不調改善につながって作業効率が上がり、ミスも減る。このことを経営者の方々に訴えていきたいですね。注意散漫でエラーが起きているわけではないのです」

 家業の傍ら、眼鏡専門学校の通信課程で知識や技術を身に付け、認定眼鏡士S級を取得。認定眼鏡士は今後「眼鏡作製技能士」という国家資格に移行するため、現在も業務の合間を縫って勉強を続けています。「お客さまの目の健康を守るためにも資格を取り、見えにくさによる不便やストレスを軽減していきたいですね」と意欲を語ります。

当店で実施した『筑前小石原焼まるた窯』の太田剛速氏の展示会。地元のケーブルテレビ『くーみんてれび』から取材を受けた

#chapter3

異業種とのコラボで「オープンイノベーション」を目指す

 約80年の歴史を誇る同店。店の入り口近くには、作品展やイベントができる小スペースがあり、地域の人から親しまれています。

 「これまでに、小石原焼で知られる東峰村の陶器やクリスマスリースの展示会を行いました。最近は、ゲーム感覚で動体視力や視野などの視機能を鍛えられるスープリュームビジョンという視機能トレーニング機器を置いています。視力以外にも、様々な視機能があることを知ってもらいたいです」と豊福さん。

 近年は、子ども向けの眼鏡に力を入れていることから知育玩具もそろえています。「お子さんたちに楽しんでもらいたくて。保護者の方からは、ゆっくり聞きたいことを質問できると好評です」とのこと。誰もが気軽に足を運べる店作りに余念がありません。

 今後実現したいのは、他業種とコラボレーションして新たなものを生み出す「オープンイノベーション」。会社員時代に数多くの人たちとつながりを深めてきた豊福さんらしい発想です。現在も地元の若手経営者たちと意見交換を重ね、アイデアの種を探しています。

 「例えば、IT技術だけに頼らず、装着するだけで特定のものが見える、例えば糖度などが分かるような眼鏡が作れないだろうか、なんて夢見ています。異業種の仲間と手を組むことで、できることが三つにも四つにも増えます。他の人が成しえていないことをやりたいですね」と力を込めます。

 優しく顔をほころばせながら、顧客に寄り添う豊福さん。しかしその目の奥からは、眼鏡を通じて人々を幸せにしたいという並々ならぬ意志が感じ取れました。

(取材年月:2021年11月)

リンクをコピーしました

Profile

専門家プロフィール

豊福祐史

一人一人に寄り添う眼鏡選びのプロ

豊福祐史プロ

眼鏡小売店

株式会社とらや眼鏡店 メガネのとらやG-room

顧客の要望や好み、ライフスタイルに合った納得の眼鏡をお勧めしています。仕入れでは、フレームのデザインはもちろん、細かい点までもチェック。視力測定や加工などは、国家資格の1級眼鏡作製技能士が対応します。

\ 詳しいプロフィールやコラムをチェック /

掲載専門家について

マイベストプロ福岡に掲載されている専門家は、新聞社・放送局の広告審査基準に基づいた一定の基準を満たした方たちです。 審査基準は、業界における専門的な知識・技術を有していること、プロフェッショナルとして活動していること、適切な資格や許認可を取得していること、消費者に安心してご利用いただけるよう一定の信頼性・実績を有していること、 プロとしての倫理観・社会的責任を理解し、適切な行動ができることとし、人となり、仕事への考え方、取り組み方などをお聞きした上で、基準を満たした方のみを掲載しています。 インタビュー記事は、株式会社ファーストブランド・マイベストプロ事務局、または九州朝日放送が取材しています。[→審査基準

MYBESTPRO