山に行くと、家づくりのヒントが見えてくる

〈大船山山頂で日の出を待ちながら考える私 撮影:妻〉
週末、テントを背負って坊ガツルへ。
〈坊ガツルを歩く私 撮影:妻〉
法華院温泉で汗を流し、夕方からは恒例の肉とワインの時間です。
翌日は深夜から歩く予定なので飲み過ぎは禁物。
〈夕食後のまったりモードな私 撮影:妻〉
そう思いながらも、自然の中では時間がゆっくり流れ、ついつい長居してしまいます。
夜は小さなテントで眠り、午前2時に起床。
ヘッドライトの明かりだけを頼りに大船山へ向かいました。
山頂に着く頃には体は温まっているのに、風はまだ冬のような冷たさでした。
東の空を眺めながら日の出を待つ。
真っ暗だった空が少しずつ赤く染まり、やがて周囲の山並みが浮かび上がる。
その変化を見ていると、自分が地球の上に立ち、自転とともに朝を迎えていることを実感します。
太陽が昇るという当たり前の出来事が、山の上では特別な体験になります。
今回の山行で改めて考えたのは、建築の役割についてでした。
自然の中にいると、外で過ごすことがとても心地よい。
季節が良く、風も穏やかで、空気がおいしい日には、建築の出番はほとんどありません。
自然の素晴らしさには到底かなわない。
では建築の役割とは何だろう。
風雨から人を守ること。
暑さや寒さから身体を守ること。
そして安心して過ごせる環境をつくること。
きっとそんなことなのだと思います。
ただ、守られ過ぎると人は自然とのつながりを失ってしまうのかもしれません。
小さなテントで過ごした一夜は、不便さの中にある豊かさを思い出させてくれました。
建築は自然に勝つためのものではなく、自然と人との距離を上手に調整するためのもの。
そんなことを考えながら歩いた、坊ガツルの夜と大船山の朝でした。
〈日の出直前の大船山山頂。寒さで顔を埋めながら朝を待つ〉


