お母さん、お父さんに質問。職人さんは好きですか?
創業以来330年を超え、
江戸時代より伝統と分化を連綿と伝え続けてきている
草加せんべいの老舗
「まるそう一福」
の「せんべい博物館」が全面補修を行った。
まるそう一福の会長高橋さんは、
かつてこう話された。
「バブルの時代には、
あちらこちらのデパートや百貨店からぜひおたくの商品を出さないか、
という話をいただいた。
そんななか、
地元のせんべい屋さんの多くはその甘い声に乗り、
百貨店に大量に卸し、売りさばいていた。
当時はかなり売ったらしい。
しかし、
そんな友人たちに限ってバブルがはじけたあと、
お店を畳んでしまった者も多かった。
しかし、
うちは昔からの味を守り続けるためにも、
大量生産・大量販売は避け、
1枚1枚を今でも手焼きにこだわりながら作り続けている。
今でも卸の話はたくさん頂くが全て断っている。
それは今まで御贔屓を頂いてきた地元のお客様を大事にするためにも。
お客様が食べて本当においしいって言ってくださるためにも・・・」と。
「結局のところ、伝統を守り続けている力は、
人間に対する一途な心なのだ」
私たちはそう思います。
そんな高橋さんのこだわりの、
まるそう一福「せんべい博物館」が今、
再び改修工事を行っている。(2008年当時)
情報化時代に失われていく伝統技術と、
職人魂・日本の心を次の時代に伝えようとの思いをこめて、
築41年の老朽化した建物の全面補修をしているのです。
施工にあたっているのは、
高橋さんの思いに共感した地元職人の熟練職人さんたち10数名。
6月中旬頃には、
補修も完成する予定だそうだが、
そんな熟練職人さんたちは言う。
新製品や新しい情報も確かに人々を豊かにしてくれるが、
いつの時代にも大切なものは、
物ではなくて物に込める人の「心」。
心がこもった商品は、
いつまでも人を豊かにし続ける力があるんですよね。