運送業や住宅会社の経営改善や事業再生、現場での実務と償却前営業利益の話
なかなか利益が確保できない社長さんからの経営相談。
決算書はぎりぎり経常利益を確保している状況(^_^;)
『どうすれば利益を確保できるのでしょうか?』
頑張っているが、なかなか思うように利益が確保できない様子である(^_^;)
顧問税理士さんからは…
粗利益率30%とれない工事は受注しないようにと指導され困惑した様子(^_^;)
販管費率はT○○の指標からすると、高いので削減する必用があると言われたのである。
平均値や大手との比較をされてもと…
私が経営事項審査の結果を見て判断した結果は、
粗利益率も販管費率も売り上げ規模からすれば、まあまあまずまずの状況である。
現場を知らない、実務を知らない、経営を知らない、
本当に怖いことだと感じました(^_^;)
社長さんからの経営相談は…
本当に顧問税理士さんが言うように、
そんな粗利益率の工事受注を目指さないといけないのでしょうか?
そんなに販管費率が高いのでしょうか?
答えが解らなくなってしまった様子(^_^;)
私が社長さんに…
粗利益率30%の工事を探していたら、
一年もしたら売り上げは半分以下になり、資金繰りもまわらなくなってしまいますよ!
今度は粗利益率50%の仕事を探さないといけない状況がやってきますよ。
建設会社の粗利益率30%の現場など、年に1~2回である(^_^;)
10現場あって1回あるかどうかの業界事情である。
大丈夫ですよ! いつも粗利が30%も出る建設会社など見たことありませんから(^O^)
そう答えてあげると安心した様子。。。
販管費率はまずまずですよ!
この売り上げ規模からすれば、12%くらいなのでまずまずの数値です。
心配することはありません。
それよりも、原価管理や資金繰り改善の必要性がありますね。
そう言うと、『そうなんですよ』と納得された様子。
決算書を眺めて、電卓を叩いて、どこかの指標と照らし合わせて、
間違った分析や指導をしても、経営指導にはなりません。
社長さんとしては…
顧問税理士さんがいう粗利益率30%の工事なんかない、
販管費だって極限まで削って努力しているつもりである。
人様の生命と財産である。
わからないこと、知らないこと、わかったように言わないことが大切だと感じました。
間違ったアドバイスで、会社は傾く、経営危機に陥る、
無責任な分析をする経営コンサルタントや士業が多いことが残念です(^_^;)
最後に社長さんが…
『よかったです。ヤッパリ間違っていなかったです。』
『顧問税理士を変えることを検討しますわ。』
そう言って、納得されて元気に帰って行かれた。
経営は…
『今でしょ!』『今からでしょ!』
いまだに残っている(^_^;)
知りもしない、経験もない、わからないと言えないから、
上から目線で適当な言葉を発している先生たちが…
決算書を眺めて、数字を分析して、その比率をどこかの指標と比較しても、
中小企業は100社100通りである。
間違ったアドバイスは会社を窮地に陥れるというよくある典型的な事例でした(^_^;)
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