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気になったので。。。
自己愛性人格障害について
(注:以下の内容は、筆者が臨床から得た実感を記述したもので、学問的な分類とは必ずしも一致しないことをご理解のうえでお読みください)
はじめに.自己愛性人格障害は、幼少期の非常に辛い支配やネグレクトによって形成された、「環境によって順調に成長することを許されなかった」人の障害であり、ほとんどのケースで本人には選択の余地が無く、本人はその意味では被害者であり、本人が悪いのではないと考えるべきである。また非常に不幸な幼少期の環境を補うような「育て直し」が必要で、その意味では「徹底的にサポートして抱える」ことで回復が可能である。まず基本的にこの点を家族や治療に当たるスタッフ全員が認識することが必要である。
1.自己愛性人格障害は悪人とは違う。
自己愛性人格障害の人は表面上の行動としてはある意味で正直でだまされやすく、自分を有利にするために冷静な計算をして巧妙なウソをつき、罪を逃れたりするいわゆる「詐病」や「犯罪者」とは根本的に異なる。
2.自己愛性人格障害の人は生きるのに非常に苦労をする。
自分の精神的な安定に「周囲の他者の言葉や行動が自分を否定しない」ということを必要とするため、普通に生活することが非常に困難で、日々の生活に他の人には想像も出来ないようなエネルギーを必要とする。その結果引きこもりになることも多い。
3.表面的な言葉にこだわり、話が逸れてしまうことが多い。
自分に不利なことを言われた場合、その言葉を目の前から打ち消さなければ非常に不安になるため、表面的な正当化を続けざるを得ず、話がかみ合わない。相手から見ると多くの場合、「不利なことを言われると毎回逆に自分が被害者であるような話を持ち出して論点がずれる」というパターンになる。
4.表面上の行動としては人の(傷つくなどの)感情を理解できないように見える。
「自分が存在してよいか否か」といった根本的な不安の中で生きるために、自他の感情などを客観的に認識する精神的なゆとりやまたそれを可能にする成長発達の機会が無く、周囲の人との関わりの中で、表面的な言葉や目で見て分かるような行動だけで相手と実際関わる(お世辞と分かってもそれにすがりつくしかない)ため、表面とは違う奥底の本質や「気持ち」や「心」などの自覚や理解とそれに基づいた行動が困難で、その結果自分の言動の結果相手が「傷つく」という発想も無いかのように見える。
また現実の関わりはほとんど自分を正当化することに汲々とすることを余儀なくされているが、根本的にはそれが空しいことは感じている。
5.簡単にだまされる。
自己愛性人格障害の人は第三者的には人の行動の意図などは良く察知できるが、こと自分に向けられる場合に、表面的にでもお世辞でも自分をサポートする言葉にしがみつかざるを得ないため、簡単にだまされる。例えば単純なウソでも表面的におだてられればすぐに相手の言うなりになってしまう。
6.誠意や愛情を表すために物を与える。
相手が自分から離れて行く状況では、(それ以外に関わる方法を学習する機会が無かったために)、とたんにサービスに転じ、表面的におだてたり、特に金品を与える行動に出ることが多い。そのことで逆に周囲を傷つけることも少なくない。
7.現実的なモノや自分の生活などに対する執着が希薄である。
自分を高く評価されているかどうかのみが重要で、周囲の現実、モノや自分の生活や生命などへの執着は少なく、「主義や観念のために生活や生命を犠牲にする」ことが比較的簡単に出来る。
8.注目を集めるために、時に奇妙な行動をすることがある。
評価を求めるため、現実的な立場が悪化してそれまでの評価が得られなくなる状況では、時には奇妙な行動に出て注目を集めようとする。その行動がかえって奇妙と見なされることは想像できない。自分自身で(皮相的にでも)評価されることであると感じれば何でもやってしまう。
9.自分自身の問題点について反省したり考え続けることが難しい。
自分に不利なことを思い浮かべるだけでも直ちに打ち消さないと極度の不安に襲われるので、自分自身の改善するべき問題について考え続けることが難しい。そういう意味で自分を変えようと思い立つことも非常に困難で、治療につながりにくい。
10.平気で自慢をする。人の高い評価は当たり前だと認識する。
当たり前のように自慢をすることが多い。自慢や、周囲の高い評価が欲しいことについて、隠そうとしない。それを言ってしまうと逆に自己顕示的で嫌われるかもしれないという感覚が無い。(ADHDの場合は自慢しようとは思っていないが状況が分からずにこうなる。自己愛性人格障害の人は自慢が当たり前だと思っているように私は感じる)
11.日課の時間が決まっていたり、順序などへのこだわりがある。
日課の時間が決まっていることが多くみられ、また日課の順序や予定の急な変更は嫌う。一般に保守的な面がある。
12.愛着を持つ相手には、一方的に服従になることがある。
特定の相手には「愛着」の対人感情を持つことがあり、その相手には通常の行動パターンと異なり絶対服従のような形になることが多い。
13.生きることの困難さにより、ACとなったり、そううつ病となったりする。
自分に不利な評価も存在する当たり前の現実の中で生きることは困難であるため、引きこもりになることも多い。そうでないケースも、現実を直視しなくてもいい認知障害(ACや躁うつ病など)を合併することもある。
自己愛性人格障害の治療
1.治療の基本は、「直面化」をしながらの「育て直し」である。
ACの治療のように厳しい直面化によって認知の修正をしながら、徹底したサポートで「あなたは存在しても良い」という姿勢を一定の期間周囲からできるかどうかが回復のカギである。
2.追い詰められる状況が必要
ただサポートされるだけでは、「当たり前」と依存するだけになり、治療にはならない。子供のためとか、同居を続けるため等のどうしようもなく追い詰められた状況があれば、辛い直面化を耐えて治療を継続する可能性が出てくる。サポートする体制を作っておいて一方では直面化を迫る体制が必要である。
3.「見捨てない」だけでは不足
ボーダーの治療は巻き込まれないで「見捨てない」だけでも可能なことが多い。自己愛の場合これでは不足で、母親的な献身的なサポートで抱えることが必要だ。これは家族にそれだけの協力をする用意があるかどうかに関係している。ただのACとして世話をするだけでも耐え切れないほど家族もきつい治療になる。
4.周囲は本当のことを言うことが必要
厳しい直面化に耐えるために、(情緒的には納得できなくとも)認知の上だけでも治療スタッフとの(知的な)信頼関係が必要である。建前で接することは本人に逃げ場を与えることともなり、少なくとも、「偽らない」という意味で率直に周囲が接することは不可欠である。
5.「基本的に人間として大事にすること」が最も要求される
自我の基本的な部分の育て直しであり、「存在して良い」ことを体験できなかったことから来る障害であるので、当然人間として大事にされる体験が必要である。これが治療のために一番大事なポイントである。
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ふーん???
そうなんだ。。。
これって???
病気なんですね。。。
しかし、、、
被害者ではない、加害者になる病気だと思う。
こんな人間にならないように・・・
今年、1年間、気をつけて仕事をしましょう!!!
頑張らねば・・・