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中小企業等金融円滑化法(モラトリアム法)の終了 / リスケの今後 / 経営コンサルタント

網師本大地

網師本大地

来年の3月で中小企業等金融円滑化法が終了する。
モラトリアム法に基づくリスケ中の中小企業にとっては行方が気になるところである。

実質生きている中小企業が280万社。
その中の10%、25万社から30万社がリスケ中と言われている。

年間に消えていく会社が・・・
3万社とも5万社とも10万社とも言われる状況(倒産、破産、廃業、夜逃げ、休止)で・・・
とんでもない数の中小企業の金融円滑化法が終了する。

助かる企業、金融機関が助ける企業、銀行が支援する企業、
おおよそ10万社から15万社程度であると言われている。
例年の倒産件数がどれほど増加するのであろうか?

経営コンサルタントとして情報を集めなければならない。
TVや新聞やセミナーで聞くようになった時点では古い情報である。
そこにはネットワークや人脈が必要になってくる。

金融庁がどうするのか?
どのような方向性を考えているのか?
知る必要がある。。。

銀行の本店にいた経験があろうが、審査部にいた経験があろうが、
そんな人脈ではなかなか集まる種類の情報ではない。

私が知る範囲の情報では・・・

①実抜計画の進捗状況が85%以上の企業
 → 引き続き金融機関が支援
②3年連続赤字若しくは債務超過の企業
 → 引当金積み増し若しくはサービサーへの債権売却
③上記①でも②でも該当しない企業
 → 金融機関の判断(支援の有無)

このあたりが金融機関の大まかな判断基準になるであろうと思われる。

他の支援の条件としては・・・

①来年の3月までには経営改善計画書が作成され、銀行に提出がされていること。
 できれば年明けくらいには提出することが望ましいであろう。
 計画と進捗が著しく乖離している場合は計画の修正も必要である。
②元金の返済が遅くとも年明けには開始されていること。
 来年の4月を過ぎても元金の返済開始ができない中小企業が多い状況では、
 例え1万円でも元金の返済意志があることのポイントは高い。(できれば約定返済の半分以上)
③3年目のリスケにならないように・・・
 1~2年なら進捗状況という見かたもできるが、3年目になるのに改善が見られないようでは、
 金融機関も支援という姿勢から回収という姿勢になっていくであろう。

本やセミナーや新聞の情報の時点で遅い情報である。

このあたりが現場での再生実務の経験がある専門家たちの意見である。
だから、人脈やネットワークは必要になってくるのである。
私の私見や経験も大いに入っているが・・・

銀行交渉や計画書の作成だけが経営コンサルタントの仕事ではないが・・・
金融機関に関することだけをいくら片付けても抜本的な解決ではないが・・・
銀行対応が経営コンサルタントの大切な仕事の一つであることも事実である。

今からの・・・
これからの・・・
新規のリスケ交渉は段々と難しくなっていく。

円滑化法の期限が残すところ半年となって・・・
積極的にリスケに応じる銀行はそう多くないであろう。
それが現実に2年目、3年目のリスケ交渉は、段々とハードルが高くなっている。

経営者の方がウソだと思うなら、反論をする気もない。
電卓・机上の空論・セミナー知識・経営コンサルタントの先生が、ウソだと違うと言われようが、
参考にしていただこうがいっこうに構わないと思う。

10月の終わりか11月の初め・・・
それくらいには金融庁から金融機関に通達があるであろう。
この記事の真偽はその時までわからない。

中小企業の社長さん。。。
建設会社の経営者さん。。。
運送会社の経理の奥さん。。。

自分の会社はどのような状況ですか?

年明けなんて早いものである。
来年の4月までの半年なんて早いものである。

今日の記事のことができていないのなら・・・
できることから始めることをお勧めいたします。

その時になって・・・
過去を悔やんでも(あの時、こうしておけば良かった)・・・

変わればできることもあります。
わからなければ、誰かに相談をしてください。

すぐに決算書を見て・・・
経費の削減、人員の削減、人件費の削減、それしか言わない専門家は充てにしないでください。
集中と選択、赤字部門からの撤退、これだけのアドバイスは答えではありません。

会社には・・・
長短の借入金があります。
売上げや利益からの返済可能なパーセントがあります。

まずは・・・
資金コントロール、資金繰り、潰れない会社作り、
なぜなら体も会社も同じで、必要なだけの血(お金)な流れていなければ倒れて(倒産)しまいます。

再生企業は・・・
倒産回避、企業再建、事業再生の必要性があります。

決算書、過去数字、固定的な数字を電卓で叩いても・・・
それは過去の健康診断の結果表のようなもので、今後の会社の生き残りの道標ではありません。

現場を熟知して経験豊富な再生実務家は・・・
皆さん、このような私と同じような考えをもっておられます。

経営コンサルタントは医者です。
いいお医者さんを近くで探してください。

顧問税理士はいい看護師だとしても医者ではありません。
銀行は処方箋の薬局です。(要望に応じて薬というお金を出すところです)
医者の経営コンサルタントを探してください。
バスで巡回するような健康診断や血液検査表を判断する程度の医者でなく・・・
サプリメントや漢方薬(元気薬)では重症の手術を必要とする企業には効果がありません。
内科治療でなく外科治療が必要なケースが多くあります。

「ガンバレ!!!」
「頑張ろう!!!」
こんなアドバイスでは会社は再建できません。

見立てと目利き・・・
再生実務家には必要な知識と知恵と能力です。

いい出会いをしてください。
いい先生に巡り合ってください。

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