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決算書の品質 / 顧問税理士の実力 / 経営相談 / 経営コンサルタント

2011年8月27日

コラムカテゴリ:ビジネス

最近、出張生活である。
さすがに続くと疲れが蓄積される。
今週は、東京~岩手県の盛岡と宮古、そして昨日まで鳥取と岡山。

経営コンサルタントなどという仕事をしていると・・・
いろんな場所から、いろんな経営相談を受ける。

行くところで、いろんな中身の決算書を拝見する。

先日、出張で相談を受けた決算書について・・・

開けると、見ずらいしわかりにくい。
なんとなく違和感を覚える決算書を見ることがある。

貸借対照表が縦に書かれていて・・・
資産と負債が左右に書かれていないので、非常に見比べにくい。

他にも・・・
変な書き方の内容がずらり・・・

思わず・・・
社長さんに、「顧問税理士さんは税務署のOBですか?」
そう聞いてしまった。。。

答えは、ピンポンであった。
おかしいなと感じると、10件中の9件まではOB税理士事務所である。

たまたま、その場に金融機関の方も同席をしていたので・・・
面白いことを訊ねてみた。

5億円の建設会社なのに、直近の決算書の営業損失が15万円であった。
15万円の営業利益ではない、15万円の営業赤字である。

「銀行さん、どう思いますか?」
15万円の営業損失の決算書をいただいても・・・
それを正直な決算書だと評価しますか?

金融機関の営業店も本店の方も・・・
「できることなら、プラスにしていただきたかったですね。。。」
「損失の金額があまりに小額なので、私どもとしても残念です。。。」

0.1%以下の営業損失である。
それなら、なんとか営業利益でプラスにできなかったか?
銀行でなくても、だれでもなんとかできなかったか?
そう感じるであろう。

税務署のOB税理士さんが言うセリフ。。。
「税金には変わりがありませんから・・・」
企業は税金を払うためだけに決算書を作っているわけではない。

銀行、取引先、その他、もろもろのいろいろ・・・
関係者はいるのである。

1千万も2千万も数字を操作するような粉飾には問題はあると思うが、
15万円の営業損失をプラスにすることは大きな問題ではないと思う。

社長さんに・・・
「今とは言いませんが、顧問税理士さんの変更は考えてみたほうが良いですよ。」
「先生は、年に1回もお会いしないんでしょう?」
決算ができた時に会うだけの関係である様子。

残念である。
企業のホームドクターと言っているのに・・・

残念な話です。
お金を支払ってくれている企業に目を向けないで、税務署だけを気にしているようでは・・・

税務署のOB税理士は、税務署の立ち入りに顔が効くと言われても・・・
今の中小企業は追加で課税をされるほど儲けてはいない。

それなら、企業に目を向けてくれる顧問税理士を選ばなければ不幸である。
経営コンサルタントも税理士も、お金を払ってくれる会社のために働かなければならない。

銀行の機嫌を伺う経営コンサルタントも最低だが、
税務署に顔を向けている税理士も最低であると思う。

いい税理士さんはたくさんいます。
ホームドクターのような税理士さんもたくさんいます。

こんな残念な先生もいますが・・・

税理士さんの能力差は大きいです。
税理士さんのサービスの差も大きいです。

いい出会いを・・・
していただきたいと思います。

この記事を書いたプロ

網師本大地

現場第一主義を貫く中小企業再生のプロ

網師本大地(DSKプランニング)

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