運送業や住宅会社の経営改善や事業再生、現場での実務と償却前営業利益の話
最近、出張生活である。
さすがに続くと疲れが蓄積される。
今週は、東京~岩手県の盛岡と宮古、そして昨日まで鳥取と岡山。
経営コンサルタントなどという仕事をしていると・・・
いろんな場所から、いろんな経営相談を受ける。
行くところで、いろんな中身の決算書を拝見する。
先日、出張で相談を受けた決算書について・・・
開けると、見ずらいしわかりにくい。
なんとなく違和感を覚える決算書を見ることがある。
貸借対照表が縦に書かれていて・・・
資産と負債が左右に書かれていないので、非常に見比べにくい。
他にも・・・
変な書き方の内容がずらり・・・
思わず・・・
社長さんに、「顧問税理士さんは税務署のOBですか?」
そう聞いてしまった。。。
答えは、ピンポンであった。
おかしいなと感じると、10件中の9件まではOB税理士事務所である。
たまたま、その場に金融機関の方も同席をしていたので・・・
面白いことを訊ねてみた。
5億円の建設会社なのに、直近の決算書の営業損失が15万円であった。
15万円の営業利益ではない、15万円の営業赤字である。
「銀行さん、どう思いますか?」
15万円の営業損失の決算書をいただいても・・・
それを正直な決算書だと評価しますか?
金融機関の営業店も本店の方も・・・
「できることなら、プラスにしていただきたかったですね。。。」
「損失の金額があまりに小額なので、私どもとしても残念です。。。」
0.1%以下の営業損失である。
それなら、なんとか営業利益でプラスにできなかったか?
銀行でなくても、だれでもなんとかできなかったか?
そう感じるであろう。
税務署のOB税理士さんが言うセリフ。。。
「税金には変わりがありませんから・・・」
企業は税金を払うためだけに決算書を作っているわけではない。
銀行、取引先、その他、もろもろのいろいろ・・・
関係者はいるのである。
1千万も2千万も数字を操作するような粉飾には問題はあると思うが、
15万円の営業損失をプラスにすることは大きな問題ではないと思う。
社長さんに・・・
「今とは言いませんが、顧問税理士さんの変更は考えてみたほうが良いですよ。」
「先生は、年に1回もお会いしないんでしょう?」
決算ができた時に会うだけの関係である様子。
残念である。
企業のホームドクターと言っているのに・・・
残念な話です。
お金を支払ってくれている企業に目を向けないで、税務署だけを気にしているようでは・・・
税務署のOB税理士は、税務署の立ち入りに顔が効くと言われても・・・
今の中小企業は追加で課税をされるほど儲けてはいない。
それなら、企業に目を向けてくれる顧問税理士を選ばなければ不幸である。
経営コンサルタントも税理士も、お金を払ってくれる会社のために働かなければならない。
銀行の機嫌を伺う経営コンサルタントも最低だが、
税務署に顔を向けている税理士も最低であると思う。
いい税理士さんはたくさんいます。
ホームドクターのような税理士さんもたくさんいます。
こんな残念な先生もいますが・・・
税理士さんの能力差は大きいです。
税理士さんのサービスの差も大きいです。
いい出会いを・・・
していただきたいと思います。