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会社分割 / 判例 / 経営コンサルタント


会社分割において、信義則上、新設分割設立会社の法人格が否認され、新設分割設立会社は新設分割会社と
同様の法的責任を免れないとされた地裁判決。(平成22年1月14日判決)



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どういうことかと言うと・・・
新設分割会社(旧会社)が、債務の履行の請求が可能である場合には、当該債権者は新設分割に異議を
述べることができない。

新設分割設立会社(新会社)には債務は承継されない。

ここが会社分割のポイントであった。

福岡地方裁判所の判例では、新設分割の手続きが、新会社が債権者に対する債務の負担を免れようという
不当な意図、目的であり、旧会社と新会社に経済的な一体性があると認定したのである。

つまり、新会社を作っても、新会社に借金の返済義務がある。
こんな感じの判決である。

債権者の意向を無視し、債権者の不利益を与える形態で会社分割が行われた場合、
旧会社も新会社も債務の返済義務があるという判例である。


これからは・・・
法人格の否認というようなケースが多く出てくるのであろう。

債権者=銀行の了解がなければ会社分割はできにくい。
そう言えるのではないであろうか?

悪徳経営コンサルタントや詐欺経営コンサルタントが・・・
会社分割ですべてが夢のように解決すると仕事のネタにしていたのだが・・・
これからは通用がしなくなるという判例であろう。

会社分割という手法には賛成である。
再生の一つの手法として意味のあることだとは思う。

悪用をしてはいけない。
そして道が閉ざされていくのである。

あれだけブームだった会社分割を・・・
今はCMしている経営コンサルタント会社は少なくなった。

社員の了解=労働組合の承認も取らず、
債権者にまったくの告知もせず、
闇のような会社分割は無くなってしまうのであろう。

また一つ・・・
再生の道が閉ざされた。

残念なことである。

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