Mybestpro Members

網師本大地プロは愛媛新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

建設会社 / 再生手法  / 経営コンサルタント

網師本大地

網師本大地


私には建設会社や運送会社のの再生の依頼が多い。

建設会社は再生が難しいと言われる業種である。
中小企業再生支援協議会などでも、なかなか二次対応の案件にならない。
金融機関でも建設業再生は厳しいという認識である。

本当に結果が出しずらい業種だと思う。
労働集約型産業の単品製造業なのである。
「全てのことがらに人が関係する」そういう業種である。

そこで結果を出していく苦労はかなりのものがある。
再生計画書や事業計画書を書くのは簡単である。
数字の世界の話である、けど実行するのは人間である。

会社の規模によってもいろんな対応がある。

50億の会社が40億に売り上げが落ちて赤字が3億円。
それを一年で50億に復活させて経常利益が2億円弱になった。
金融機関に報告したら、できたことに金融機関の支店長が???

建設会社再生がまともにできた初めてのケースだった様子。
ということは、私は期待をされていなかったのか???

ほかでも、30億の会社が15億円になって赤字が1億円。
一年ちょっとで復活して25億円の売り上げで経常利益が5千万円。
このときも銀行の支店長は???
やればできるんだ??? そんな感じであった。

金は超一流、会社の大きさも大きな経営コンサルタント、
けど来るのは大学卒のお兄ちゃんなんていうケースはよくある。
書類の厚さは立派、中身は統計資料ばっかり、そういうケースが多い。

再生をする経営コンサルタントは結果がすべてである。
助かるケースも、助けられるケースも、助けられないケースもある。
それが現場での再生である。

5億円、いや、3億円の建設会社があったとしよう。
こういう会社は社長がすべてである。

3億円の会社で社長が現場に行かない。
そういう会社は必ず儲からない、ほぼ100%の確率で・・・

3億円の会社の社長が週に二回以上、できればほぼ毎日、
そういう会社になれば現場が金を儲けれるようになる。

なぜなら、事務所に金儲けのネタなどない。
3億の会社の社長が現場に顔を出さない、行かない会社の再生は絶対にない。

通常、8時~17時までが現場の作業時間である。
休憩は10時から30分、12時から13時、15時から30分、
これが多くの建設会社の現場の作業時間である。

社長が現場に行かない会社はどうなるのか?
始業が8時15分、終業が4時50分、昼休みが1時間20分というケースが多くなる。
1日、50分から1時間の作業時間をロスしている。

1週間したら、1日分の作業ロスが生じてしまう。
だから、3億円で社長が現場に行かない会社は赤字の傾向になってしまう。

恐ろしいことである。
1週間で1日のロスができたら、この時代に儲かる訳がない。
現場にしょっちゅう行っている社長さんの会社だって赤字になる時代である。

1週間早く終われば販管費の比率も金額も変わってくる。
そういうことの積み重ねが利益である。
金が早くに回れば、銀行から運転資金の融資を受けなくても済む。

社長が変わらなければ会社は変わらない。
典型的なケースであろう。

これが労働集約型産業の単品製造業の怖さである。

他にもいろいろあるが、これが建設会社の再生の一例であろう。
「土建屋の金儲けは、現場にしか落ちていない」
むかし、こんな話をしてくれた社長さんがいた。
その通りである。

現場は嫌いでも、現場がわからなくても、作業員が苦手でも、
小さな会社の社長さんは現場に行きましょう。

それが再生の第一歩・・・

リンクをコピーしました

網師本大地プロは愛媛新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

プロのおすすめするコラム

コラムテーマ

コラム一覧に戻る

プロのインタビューを読む

現場第一主義を貫く中小企業再生のプロ

網師本大地プロへの仕事の相談・依頼

仕事の相談・依頼