運送業や住宅会社の経営改善や事業再生、現場での実務と償却前営業利益の話
2010年の四国地区の企業倒産状況がTSRから公表された。
企業倒産件数は313件で、前年比93件の減少であった。
約24%弱の倒産件数の減である。
負債総額は673億4300万円で、前年比77%の減少であった。
負債総額の大幅な減少は、前年に(株)穴吹工務店の1388億円の倒産があったからである。
県別では、愛媛県を除く3県で前年の倒産件数を下回った。
業種別では、建設業が115件でトップ、小売業48件、サービス業他44件、
卸売業41件、製造業37件、などとなっている。
建設業者は前年に比べて23%の減少となっている。
倒産は鎮静化していた一年と言えるであろう。
四国の景気は回復をしたのであろうか?
答えはNOであろう。
中小企業金融円滑化法(モラトリアム法)と景気対応の緊急保証制度の効果が大きかったと思う。
建設業では、前年度からの補正予算の経済対策の効果が大きかったと思う。
製造業では、エコポイントやリーマンショックからの反動が倒産抑止につながった。
資金繰りがひっ迫している企業は高止まりしている。
金融円滑化法の延長による倒産抑止の効果はあるであろうが、
経営改善計画や再生計画が順調に進まず再リスケや破たんが増えていることも事実である。
今年の企業倒産は前年の水準を上回ることは間違いない。
特に、建設業者の倒産はかなりの増加になるであろう。
愛媛県でも倒産件数は増加になるであろう。
公共事業が主体の地方の建設業界には仕事がない。
今年のゴールデンウイークからお盆にかけてまでが資金枯れの時期であろう。
そのタイミングをどうやって乗りきるのか?
今から真剣に考えなければならない。
金融機関が建設業を見る目は厳しくなっている。
運送業を見る目も厳しくなっている。
地方の運送会社には運ぶ荷物自体がなくなっている。
資金繰り不足を運転資金融資に・・・
そんな甘いことを考えていたら、とんでもなく痛い目にあうことが予想される。
笑顔で行員や支店長が接してくれていることと、融資ができることは違う事実である。
社長は変わらなければならない。
厳しい時代を生き残れる経営者に・・・
今年の田舎の中小企業の社長は・・・
甘いことを考えて過ごしていたなら、痛い目にあう危険が大いにある。
まだまだ・・・
できることもやれることもある。