運送業や住宅会社の経営改善や事業再生、現場での実務と償却前営業利益の話
工務店、建築会社、リフォーム、土木会社、
いろんな建設関連向けの経営コンサルタント会社からのCMがあふれている。
緊急保証の融資制度、公共事業の補正予算、などなどの政策が終了した。
金融円滑化法(モラトリアム)は継続となったが・・・
建設会社の経営が厳しくなってきた。
今年の公共投資は20%弱の予算減である。
けれど、建設会社は50万社の許可業者数である。
経営コンサルタントからすれば・・・
ここには大きな市場が眠っている。
そこに、銀行出身で銀行の交渉や再生計画書の作成で生計を立てていた経営コンサルタント会社が、
戦略も改善も販売ノウハウも教えると言ってCMをどんどん流している。
円滑化法の影響で銀行提出を得意とする経営コンサルタントが大不況である。
書類しか作成しない経営コンサルタント会社が、現場での経営改善をするというのである。
何をするのであろうか?
種明かしは・・・
新規事業の押し売りで、FCの胴元からバックマージン、
ソフトウエアを導入させて、ソフト会社から販売手数料、
目的がクライアント会社のためではなく自社の売り上げアップである。
5億円以下の会社や、いや、10億円以下の会社に、
300万も500万もするソフトウエアはまったく必要がない。
導入すれば、コンピューターと書類の海に溺れてしまうであろう。
新規事業を始めてソフトを導入すれば会社が再生するならば・・・
現場で体をはって汗を流すような経営コンサルタントは必要がないであろう。
再生企業(現場)に行かなければ再生(現場)はわからない。
現場に行って経験を積まなければ経営感覚や経営者目線は見につかない。
私はいつもそう思っている。
銀行にいたから経営者目線が見につくのではない。
診断士だから中小企業の経営が理解ができるわけではない。
現場の経験を積んだからこそ、経営コンサルタントとして活躍をしているのであろう。
新規事業で建設会社は再生できない。
本体の会社が収益構造になっていないのに新しいことを始めても同じである。
高額のソフトウエアを入れても建設会社は再生できない。
数字で管理をしたから収益構造が改善されるわけではない。
5億や10億の会社では、ほとんど言っていいほど効果はないであろう。
現場にばっかり行っている私が言うのであるから間違いはないと思う。
ソフトの購入が絶対に必要だという経営コンサルタント会社があるなら、
それはソフトの販売手数料かバックマージンを経営コンサルタント会社が必要なんだと思う。
企業再生は・・・
社長、社員、みんなが苦しみながら痛みを伴い、
そこを通りぬけて初めて企業が再建していくのである。
・事務所でクライアントと接見し決算書で判断する。
・新規事業を進めて、その収益を充てに事業再生する。
・ソフトを始め、何かといろんな物の購入を勧める。
これでは、間違いなく中小企業の再生はできないと言いきれる。
建設会社の不況時代が到来してきた。
需要があるから経営コンサルタント会社がいろいろと顧客獲得を考える。
そこには偽物も誇大広告も多く存在する。
社長さんには良い出会いをしていただきたい。
社長や社員や会社も痛みを伴わない再生手術はない。
その覚悟は必要である。
苦しいなら、厳しいなら、先が見えないなら、
早くに誰かに相談をしていただきたいと思う。
良い出会いをしていただくための注意書きでした・・・