松本の旅で民藝と松本民芸家具を味わってみた

テーマ:旅先で見つけた暮らしのエッセンス



信州松本について

先日、信州松本を訪れました。
家具と豊かな自然と文化的な街並みに憧れ、
やっと念願叶い、松本の地に。

松本の第一印象は、
「なんて美しい街なのだ!」でした。
遠くには山々が見え、
近くからは川のせせらぎも聞こえて。

天候に恵まれ、また紅葉が始まった頃というのもあり、
その美しさはより一層でした。。

街の至る所に湧水があり、水の恩恵が多いのは、
山々からの湧き出た地下水によるものだとか。

また松本は風水で用いられる四神相応の地だそうです。
最もよい「気」が集まる「最良の土地」とも言われています。
(ちなみにこれを知ったのは、旅から帰ってからのことでした。
第一印象に納得でした)

松本城があるのも、この恵まれた自然や
土地の「氣」も関係しているのでしょうか!?

松本の有名な観光地は松本城の他に、
旧開智学校があります。
建築がお好きな方にはおススメなのですが、
今現在、修復中とのことで、
今回は見学は出来ませんでした。

工事中の旧開智学校
2024年の秋ごろの完成予定だそうです。
隣の旧司祭館は見学可能です。(無料)

松本民芸家具について


松本を旅したかった大きな理由は、松本民芸家具です。
物心ついた時から、
クラシックなものや古いものが好きで、
10代の頃からの憧れでした。

松本民芸家具は和のテイストを持った洋家具。
シックで飽きることのないデザインと使いやすさで、
今でも人気が衰えることなく、
コレクターや海外からの発注も多いそうなのです。

もともと信州は木材が豊富な土地であるのに加え、
城下町の松本には木工の職人さんが
集まっていたそうなのです。

そのような環境ではありながら、
途絶えていた木工技術を復活させたのが、池田三四郎さん。
民芸運動の柳宗悦先生に触発され一念発起したのだとか。

松本民芸家具のショールームは
観光のメインストリートとも言える中町通りにあります。
家具の他に、松本民芸家具に合う器や敷き物なども
取り扱っています。

購入したテーブルセンター

松本民芸家具を堪能できる喫茶店「珈琲まるも」さん


もし松本民芸家具の世界にどっぷり浸かって、
良い時間を過ごしたい!と思ったら
珈琲まるもさんがおススメです。

店内は松本民芸家具で統一されていて、
こたらのお店には民藝の提唱者である、
柳宗悦さんもいらっしゃったそうです。

美味しいコーヒーと共に、
お食事やスイーツが頂けます。

またスタッフの方の接客もとても心地良く、
空間も、味も、人も素敵な場所でした。

特に松本民芸家具の椅子の購入を検討している方にとっては、
ショールームで座って確かめるよりも、
こちらのお店の方が、座り心地を確かめたり、
松本民芸家具の醸す世界観をじっくり堪能できると思いました。

また私のように、今すぐに購入する訳ではないけれど、
松本民芸家具が好き。
という方にとっても夢のような場所だと思います。

松本民芸館



様々な民藝に触れることができるのは
松本民芸館です。

ここには、もともと個人の持ち物でしたが、
土地・建物ごと松本市にそっくり寄贈された施設になります。

元オーナーである丸山太郎さんは
松本のメインストリートとも言える中町通りの
民藝品屋さん「ちきりや工芸展」の店主であり、
またご自身も作り手でした。

その審美眼で日本のみならず、
海外からも目にかなった工芸品が展示されています。
この櫛も世界各国から入手したものでした。

一つ一つの工芸品の美しさや精神を感じた喜びも大きいですが、
私が一番感動し、納得したのはこちら

「美しいものが美しい」
展示室の入り口に掲げられた言葉です。

ここに書かれていたのは、うんちくなどよりも
自分の感性や直感で美しいと感じたものを選ぼう
そのような内容でした。

「同感です!!!」と心の中で叫んでおりました。 笑

民藝の良さというのは形式や格のようなものに
囚われない所もすごく良い!
そんなことを思いながら、幸せの時空間を後にしました。

民藝について

最後になりましたが、民藝についても少し触れておきましょう。
民藝は民衆が作った工芸品です。
一部、人間国宝の方もいますが、多くは無名の職人さんが作った
一般民衆が使う生活の道具です。

農具として丈夫に作られたカゴ。
北国の寒さをしのぐため、衣類の生地を厚くする中で
生まれた刺繍etc。

必要性や使い勝手から生まれた造形が、とても美しくもある。
これを柳宗悦さんは「用の美」と言いました。

飾るのが目的の素敵なモノも良いですが、
民藝の魅力や素晴らしさはトコトン使いやすいのに、それでいて美しい。
この本質をとらえながらも、美しさも兼ね備えている。
この在りようが、憧れですらあります。

また民藝の品々の魅力は、その包容力かもしれません。
色んなデザインやスタイルと組み合わせても
何となく「決まる」ので。

今回は松本の旅を通して、
民藝やその地に根付いて長く愛されている道具を味わい、
魅力を存分に堪能させてもらいました。
今後も、各地を旅したり、どこかで偶然見つけたような
素敵なモノやストーリーとの出合を通して、
人生を豊かにするモノや暮らしぶりを発見していき、
シェアさせて頂こうと思います!


またこの記事を書きながら、もっと民藝のエッセンスや、
人の手の作った温かさやそれらを感じさせる暮らしの道具について
お伝えしたい衝動に駆られました。笑

ということで、次回は民藝的な暮らしの道具を使ったインテリアについて
ご紹介したいと思います!

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あまねまりこ
専門家

あまねまりこ(ライフクリエイティビスト)

Beライフデザイン

かつて自分自身が住環境を整えることで生きやすくなった経験を生かし、その人らしい暮らしや生き方を後押しするインテリアを提案する。心・体・環境を包括的に捉え、ウェルビーイングな暮らしの実現に向け尽力。

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