井の中の蛙 大海を知らず
気がつけば、もう9月です。
おかげさまで、わが塾は9月に入り
「満員」となりました。
高3生、中3生を例年よりも
多くかかえていますので、
ここからは一層慌ただしくなります。
すべきことは決まっていますし、
一人ひとりと真摯に向き合うことも
当然の教務ですので、
私の毎日は、本当に平穏です。
しかし、平穏ではない日々もありました。
「生徒が集まらない日々」
集客不振の理由がわかるとき
生徒が集まらない。
その理由がわかっているときは、
まだ心が落ち着きます。
明らかなに生徒が増えない理由がある。
指導や教室の雰囲気、個々の生徒の様子、
講師や経営者である自分の体調、
自分の身のまわりを見渡せば、
「確かにこうなるよな・・・」と
思えることがあるなら、まだよいのです。
集客不振の理由がわからないとき
生徒が集まらない。
その理由がわからないとき
心が落ち着きませんよね。
生徒が減っていく。
教室の活気が消えていく。
売り上げが下がっていく。
講師が辞めていく。
暇な時間だけが増える。
こういう日々が続き始めると
自分のところをどうするではなく、
うまくいっているところをひたすら
妬む気持ちだけが増幅されていきます。
お金が人の心をどれだけ左右するか。
人の心の余裕は、お金に対する余裕と
比例していることを痛感させられます。
現実に目をそむけたくなる日々
本当は、問題の所在は別にあるのに
それに目を向けたくないから
うまくいっているものを攻撃する。
こうやって自分をなだめようとしても
自分が満足しない限りは
何も変わるわけがありません。
実は私自身も、そのような経験をしました。
最初は、だれに相談したらいいかわからず
うまくいっているものをただ妬みながら
ずっとふさぎ込んでいました。
ただ、転機はすぐにやってきました。
浮上のきっかけは「信頼できる仲間」
うまくいかないことを
素直に話せる仲間たちができました。
そこで、いろいろと聞いてもらいました。
さらに、様々なアドバイスも、もらいました。
それが実際に解決につながったのかは
定かではありませんが
今こうやって仕事ができているのも
仲間の先生方のおかげです。
塾を開業して13年、
私も、個人塾の経営者としては
中堅ぐらいになってきたでしょうか。
そろそろ恩返しを始めても
いい時期じゃないかな、と思い
今は相談を聞く側になっています。
双方の立場になれば気づけること
意外に、相談を聞く側になると
相談する側の気持ちもわかるし、
相談された側の苦労もわかります。
両方の立場になって 初めて見える景色がありました。
良きアドバイスへの傾聴
自分の殻に閉じこもって
ひたすら他者を妬むこともできるし
自分に都合がよい話ばかりを聞いて
傷ついた自分を癒すこともできる。
けれども、それでは時間が過ぎるまで
待つのと何も変わらないのです。
あなたにとって
やさしい気持ちで接してくれる
よきアドバイザーはいますか。
厳しいことを遠慮なく言ってくれて
あなたのために本気になってくれる
素晴らしいアドバイザーはいますか。
美辞麗句より、やさしい気持ちがほしい
美辞麗句に心を踊らされて
それを信じたとしても、
だいたいは裏切られます。
美辞麗句や成功体験は、
おおよそ自分には当てはまらない、
そう思っていたほうが、無難です。
つらい経験をしたことのある先輩方は、
的確な指摘と前向きな思考をもって、 そして何より
やさしい気持ちで接してくれました。
今度は、私の番です。
厳しい秋田県内の学習塾業界を
やさしい気持ちで包み込めるだけの
人間になれるのでしょうか。
どうか、やさしい気持ちで見守ってください。



