研削盤加工について
先日(11月20日、22日)、名古屋プラスチック工業展2024(11月20日~11月22日の3日間、ポートメッセ名古屋にて開催)に参加したので、その状況についてコメントします。
展示品の中で、生産技術コンサルタントとして、また、現在実施しているテクニカルアドバイザーの目的に対し、参考となりそうなものについて数例をピックアップして列挙します。(順不同)
①単層カーボンナノチューブ(素材特性改善)
単層カーボンナノチューブは、充填剤重量の0.001%から効果が表れ始め、材料特性(機械的強度、電気伝導性、熱伝導性等)を強化するとのこと。用途としては、ポリマー複合体、ゴム、金属、電池、熱可塑性樹脂など多数。大部分の用途においては製造工程に変更不要とのこと。
②成形3Dシミュレーション
射出成形は、材料特性、成形条件、射出速度、金型温度などの影響を受けますが、結果系としての製品欠陥(ショートショット、流動不良、エアートラップ、ひけ、そり等)を精度よく予測する為、3Dでの流動解析、保圧解析、冷却解析、そり解析などを行うソリューション。
③自動回転式デートマーク;刻印技術
射出成形ごとに内部機構が空気圧でインサイドアローを自動的に回転させる構造となっており、低コストで細やかなトレーサビリティを実現させるもの、3桁表示や、スペースがあれば6桁表示も対応可能となっている。QRコードのマーキングも存在。
④棚上横型成形機(12トン棚置きタイプ)、IoT表示
高精度化、高価格化ではなく、現場のニーズに寄り添った内容の成形機ということで、棚上成形機が展示されていた。(棚の上下2台)省エネ、省スペース、省資源
⑤高周波加熱、マイクロ波加熱
製造工程で予想される様々な熱処理を飛躍的に合理化、省力化させる可能性を持つ加熱方式として、この高周波加熱、マイクロ波加熱を提案していた。メリットとしては、加熱時間が短い、均一加熱が可能、選択加熱ができる、加熱制御が容易 等が予想される。
⑥3トン竪型、横型成型機
竪型については、横幅300mmのスリムな本体が魅力、竪型なのでインサート成形、フープ成形が可能。また、専用装置への組み込みが可能であり、サイクルタイム次第では組み立てラインへの組み込みも可能なサイズ感である。
⑦CFRP抄造製品
抄造製法は不織布を製作する方法で、不織布の製法には「乾式」と「湿式」の2種類がある中、抄造製法は「湿式」の製法となる。CFRPを抄造することにより、不連続繊維を高い分散性でランダムに配向させることが可能になる。これにより、ばらつきの少ない高強度な製品を作ることができる。
⑧CFRTP薄膜プリプレグ
CFRTP薄膜プリプレグは、CFRTP繊維を開繊して一方向に引き揃え、熱可塑性樹脂を含侵させたもの。開繊薄層は、厚み25~80μm、幅最大300mm程度であり、樹脂が含侵しやすく、成形品の物性が高い。対応可能樹脂としては、PC、PPS、PA9T,PA6、MXD6、PA11、PA12、PEI、PEEK等
(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/nagoyaplasticsindustryexhibition2024