研削盤加工について
先日(4月10日)、第9回名古屋ものづくりワールド展示会(Manufacturing World 2024 Nagoya 、4月10日、11日、12日の3日間、ポートメッセなごや にて開催)に参加したので、その状況についてコメントします。
生産技術、工場管理として、実務に活用する上で参考となりそうなものについて数例をピックアップして列挙します。(順不同)
①NMB工法(ネツレン Magic Bond)
接合表面に特殊な処理(炭素系の特殊な材料を塗布?)を施し、接合部近傍のみを高周波加熱等で加熱するのみの接合、接合時の制御因子は、加圧力と加熱条件のみとのこと。摩擦圧接加工と比較すると、接合部のバリは出ず、歪の少ない接合品質が得られるとのこと。接合部の強度としては、接合部以外での母材破断となる。(つまり、素材強度以上)
②SEP処理(Super Etching Polish)
化学的な処理により金属バリを除去するもの。微細バリ取り、研磨、洗浄を同時に行えるとのこと。処理加工な材質は、鉄系、ステンレス系、アルミ系、銅系、チタン系等
微細バリ(0.05以下)や穴交差部のバリ(0.05以下)の除去には最適。
③ポータブルX線残留応力測定装置
熱処理、溶接、表面改質、加工(鍛造、鋳造、切削、研磨)等の加工後の残留応力の測定ができ、その結晶レベルの情報を画像で確認できる。遮蔽ボックスを使用すれば「X線作業主任者」の資格は不要とのこと。デモでは、協働ロボットによる計測という形で行っていた。
④動画マニュアル
現場ノウハウを動画で可視化という内容で、デモが行われていた。確かに、画像による情報それも動画による情報は、紙による情報より、格段に多くの情報がインプットできるという意味で納得した。また、外国人社員の理解度を向上させるという意味でも有効な手段であると認識した。
⑤汎用ロボットハンド
4つ指のロボットハンドのデモが目を引いていた。限られた大きさ(人の手ぐらい)ではあるが、様々な部品を起用に把持し、移載等されていた。協働ロボットのロボットハンドを前提としたものではあるが、ゴム人工筋肉からできており、柔らかくつかむを実現、傷つけない繊細さ、人と協働できる安心感 という内容でアピールされていた。
⑥組立手順書作成支援
3DCADデータを活用し、組立手順書等を作成支援するというもの。内容的には3Dアッセンブリー図上(P.P化したCAD図)で、部品を(人が)分解していき、その手順を逆転させて組立手順書として作り上げていくもの。さすがに自動で展開していくものではないが、従来、製品サンプルで実施していたことを、CAD(P.P画面)上で行えるというもの。
⑦AI外観検査ー目視による官能検査の自動化
選別基準となるNG限度見本との類似度閾値での判定により、官能検査を自動化するもの。専用の液晶タブレットで製品の不良個所を(あらかじめ人が)色塗りし、塗り分けた色付き画像データをパターン学習させ作成したAIが、塗り分けた色に応じ、自動で外観検査を実施する。
(参考ブログ)
https://www.pec-kumata.com/post/manufacturingworld2024nagoya