母乳とミルク、どちらが正解?「育て方」より「育てやすさ」を考える食育の視点
こんにちわ。名古屋市港区のオリーブ歯科こども歯科クリニックです。
実は最近、運動の秋を迎える前に…しっかり“リバウンド”中の私です(笑)
食欲の秋を先取りしてしまいました。
今、「体、整え直さないとなぁ」と本気で思っています
。
そこで、運動が得意じゃない方や、つい三日坊主になってしまう方にも、今こそ声を大にして伝えたいことがあります。
それは――「まず、呼吸と姿勢を整えよう」ということです。
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◆ 息を変えれば、体も変わる
近年話題になったベストセラー書籍『ブレス ― 呼吸の科学』では、著者ジャームズ・ネスターが世界中の医師・修行者・科学者に取材し、「呼吸こそが身体と精神の根幹を整える鍵」であると強調しています。
同書では、浅く速い呼吸が私たちの免疫・睡眠・精神状態・運動パフォーマンスにまで悪影響を与えていること、そして「鼻呼吸」「正しい姿勢」「意識した深い呼吸」が健康の根幹であることが、数々の科学的証拠と共に紹介されています。
つまり、
呼吸は「空気を吸って生きている」以上に、体のすべてを整える“ツール”なのです。
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◆ 姿勢と呼吸――仏教・武道・最新の運動科学でも共通の基本
呼吸の重要性は、科学だけでなく古来から知られていました。
•禅や瞑想では「腹式呼吸」「背筋を伸ばす」「口を閉じて鼻で吸う」が基本
•武道や武術では「呼吸を制する者は動きを制す」と言われる
•現代のアスリートも「軸の意識」「呼吸と連動したフォーム」を重要視
これらすべてに共通しているのが、呼吸と姿勢が密接につながっているということです。
私たちが診療でよく目にする「口呼吸」「猫背」「反り腰」などの姿勢不良は、見た目だけでなく、実際に酸素摂取量・自律神経・ホルモン分泌バランスにまで影響していることが、数々の研究でも明らかになっています。
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◆ 姿勢とホルモンバランスの意外な関係
米国ハーバード大学の研究では、「姿勢がホルモンに与える影響」に注目した実験で、
背筋を伸ばした“パワーポーズ”を2分間とるだけで、テストステロンの分泌レベルを上げ、コルチゾール(ストレスホルモン)を下げるという結果が出ています。
つまり、「いい姿勢で深く呼吸する」というだけで、
•体幹が安定し
•自律神経が整い
•ホルモンバランスが改善され
•結果として運動パフォーマンスまで上がる
ということなんです。
これって、すごくないですか?
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◆ スポーツが苦手でも、見直せることはある
「うちの子、運動が嫌いで…」
そんな保護者の方も多いと思います。
でも、私たちは声を大にして伝えたいのです。
「まず呼吸と姿勢を見直すだけで、動きやすさは確実に変わる」と。
実際、当院のオリーブジーニアスプログラムでも、運動が苦手な子どもたちが、
・鼻呼吸トレーニング
・舌の位置の改善
・姿勢・顎の位置の調整
などを通じて、「楽に動ける」感覚を掴んでいく姿を多く見てきました。
逆に、スポーツを頑張っているお子さんや、すでに競技に取り組んでいる方にとっても、
呼吸と姿勢を整えることは、ケガ予防・集中力の維持・持久力アップに直結します。
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◆ 歯科から始める“運動機能の土台づくり”
私たちオリーブ歯科こども歯科クリニックでは、
「歯を治す」だけでなく、
“その人が自分らしく生きられる体の土台”を育てる歯科医療を目指しています。
口は「食べる」「話す」だけではなく、「呼吸する」「姿勢を支える」「集中力を司る」
そんな多機能な部位なのです。
もし今、「うまく体が使えていない」「疲れやすい」「運動に伸び悩みがある」――
そんなご相談があれば、歯科的な視点からできることがあるかもしれません。
呼吸と姿勢。
それは、運動が得意でも不得意でも、“すべての人の土台”です。
ぜひ、運動の秋をきっかけに、
体の内側から整えていく習慣を始めてみませんか?
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※参考文献:
•James Nestor (2020). BREATH: The New Science of a Lost Art
•Cuddy, A. J. et al. (2010). Power posing: Brief nonverbal displays affect neuroendocrine levels and risk tolerance. Psychological Science.
•日本体育学会誌、姿勢・呼吸・身体運動に関する特集号より



