もしも!お口のケガ百科③「ケガのサインにご注意を!」
こんにちわ。
名古屋市港区にあります、オリーブ歯科こども歯科クリニックです。
遊んでいて転んだとき、スポーツ中にぶつかったとき、
子どもの口元は意外と簡単にケガをしてしまいます。
今回は「唇の裂傷」「歯ぐきの打撲や腫れ」が起きたときの正しい対処法をご紹介します。
見た目が痛々しくても、慌てず行動することが大切です。
【まずは止血と冷却が基本】
出血が見られる場合は、まず清潔なガーゼやティッシュで軽く圧迫し、止血を行いましょう。
無理にこすったり、頻繁にガーゼを交換すると、かえって出血が長引くことがあります。
・血が出ている部位を5〜10分間、やさしく押さえる
・外から保冷剤や濡れタオルで冷やす
・氷を口に含ませて冷却するのも効果的
傷口が深くない場合、多くはこの処置で落ち着きます。
【こんなときは要注意】
以下のような症状がある場合は、すぐに歯科や医療機関の受診をおすすめします。
・止血しても10分以上血が止まらない
・傷が深く、口の内側まで貫通している
・歯ぐきが大きく腫れている、ズキズキ痛む
・歯がぐらついている、位置がずれている
・「打撲だけ」と思っていたが、数日後に膿が出る、膨らむ
こうした場合、ケガだけでなく歯の根や神経に損傷がある可能性があります。
【打撲は「見えないダメージ」もある】
見た目には大きな異常がない場合でも、
打撲によるダメージは数日後に現れることがあります。
・歯ぐきが腫れてきた
・歯の色が変わってきた(暗くなる)
・噛むと痛む、違和感がある
・口臭が強くなった
これらは「歯の神経がダメージを受けているサイン」かもしれません。
経過観察のためにも、一度歯科を受診しておくと安心です。
【自宅で気をつけたいこと】
応急処置後、ご家庭で気をつけていただきたいことは次の通りです。
・激しいうがいは避け、口の中を清潔に保つ
・辛いものや熱いものはしばらく控える
・歯ブラシが当たらないよう、やさしく磨く
・腫れや傷が悪化するようならすぐ受診
【まとめ】
唇や歯ぐきのケガは、見た目に驚いてしまうものですが、
落ち着いて対応すれば多くはきちんと治ります。
1.まずは「止血」と「冷却」
2.「傷の深さ」や「歯の状態」を観察
3.「気になる症状」があればすぐ受診
この3つを覚えておくと安心です。
小さなケガでも、早めの受診が大切なサインを見逃さないポイントになります。
次回は「前歯がぐらぐらしている」「歯の色が変わってきた」など、見えにくい外傷のサインについてお話しする予定です。シリーズで読んで、いざという時の備えに役立ててください。



