原倫子プロのご紹介
きれいな文字の書き方と、書道の奥深さを伝えるべく活動(3/3)
心模様が表れるのが書道の魅力。思い思いに書に親しんでほしい
講師として20年以上活動し、数多くの子どもに接してきた原さん。「成長を間近で見守ることで、私自身いろんな気付きがあり、得るものが多いですね。これは大人の方も同様で、生徒さんから学ぶことがたくさんあります。個性が豊かで、柔軟な感性を持っているみなさんから、日々刺激をもらっています」と語ります。
「付き合いが長くなると、文字から精神状態が読み取れるようにもなります。元気いっぱいで躍動感にあふれていることもあれば、どこかさびしげな印象を受けることもあり、喜怒哀楽が反映されるのが書道の面白いところです」
教室では、作品として完成度を上げる技術だけでなく、その時々の感情を文字に乗せる楽しさも伝えているそうです。例えば、穏やかな心持ちで臨んだ場合と、荒々しくたかぶった勢いで挑んだ場合では大きな違いがあり、その差が分かるようになると言います。
「自分の作品を見て『この時はこんな気分だったな』と振り返ったり、人の作品からは『当時はこんな心情だったんだろうな』とイメージを膨らませたり。『字は心の表れ』という言葉がある通り、筆が生み出す機微を感じ取ってほしいですね」
背筋を伸ばし、一心に取り組むことで集中力が高まり、自分に向き合う時間にもなります。また、納得のいく出来栄えの時は達成感もあります。
「奥が深く、懐が広いのが書道です。私の教室が、その魅力に触れ、思い思いに書に親しんでいただける場になることを願っています」
(取材年月:2022年9月)
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