通信制高校から大学進学を目指すなら塾は必要?元キャンパス長が教える成功のポイント

松田勇一

松田勇一

テーマ:大学受験コラム

通信制高校に通う高校生が急増しています。2025年度の速報値では生徒数が30万人を突破し、高校生の約10人に1人が通信制高校を選択するまでになりました。10年連続の増加で過去最多を更新しています。

かつては「学校に通えない人のための選択肢」というイメージが強かった通信制高校ですが、今では「特別な選択肢」ではなく「一般的な選択肢」として定着しつつあります。

不登校生徒の増加だけでなく、自分のペースで学びたい、専門分野に特化したい、起業や芸能活動と両立したいなど、多様な学習ニーズに応える形で選ばれるようになっています。

一方で、大学進学を目指す場合には注意が必要です。この記事では、通信制高校から大学進学を目指す際に知っておきたいことをお伝えします。


通信制高校から大学進学を目指す現実


進路未定のまま卒業する生徒が多い


通信制高校の大きな課題の一つが、卒業後の進路です。

文部科学省の調査では、全日制高校の卒業生で進路未定者は約4%なのに対し、通信制高校では約31%が進路未定のまま卒業しています。

これは通信制高校の仕組み自体に問題があるわけではありません。もともと通信制高校は「自立した学習者」を前提に設計されており、特に公立の通信制高校では進路指導に十分な時間を割けないケースが多いのです。

つまり、大学進学を目指すなら、学校任せにせず自分で準備を進める必要があるということです。

通信制高校の受験対策には限界がある


私自身、通信制高校のキャンパス長を務めていた経験があります。その立場からはっきり言えることがあります。

通信制高校やサポート校の多くは「大学受験対策もできます」とうたっていますが、実際の進学実績を見ると、大半はAO入試や指定校推薦による合格です。一般選抜で難関大学に合格しているのは、もともと上位校から転校してきたごく一部の生徒というケースが少なくありません。

これは通信制高校の本来の役割が「卒業」と「進路決定」であり、志望大学への合格ではないからです。高等学校である以上、それは間違いではありません。

だからこそ、大学進学を本気で目指すなら、専門的な受験対策ができる環境を別に用意する必要があるのです。

通信制高校生が大学受験対策で塾を選ぶべき理由


通信制高校生には「時間」という武器がある


通信制高校の最大の強みは、全日制高校の生徒よりも自由に使える時間が多いことです。

レポート作成とスクーリング、テストをこなせば卒業できるため、残りの時間を大学受験の学習に充てることができます。この時間を有効に活用できれば、全日制高校の生徒以上に受験勉強に集中できるとも言えます。

ただし、その時間をどう使うかは自分次第です。一人で計画を立てて実行し続けるのは簡単ではありません。だからこそ、学習を管理してくれる塾の存在が重要になります。

通信制高校生を理解している塾を選ぶ


塾や予備校を選ぶ際に注意してほしいのは、通信制高校生の状況を理解しているかどうかです。

多くの塾・予備校は、全日制高校に通いながら「プラスアルファ」で学習する生徒を想定しています。しかし通信制高校生の場合、学校での学習時間が少ない分、塾での学習がメインになります。

また、通信制高校に通う生徒は学力の幅が広いのも特徴です。中学の内容から復習が必要な生徒もいれば、難関大学を目指せる基礎学力を持った生徒もいます。

こうした一人ひとりの状況に合わせた学習計画を立ててくれる塾を選ぶことが大切です。

通信制高校生の塾選びのポイント


通信制高校から大学進学を目指す生徒・保護者の方に向けて、塾選びで確認しておきたいポイントをお伝えします。

学力に合わせた個別の学習計画があるか


通信制高校生は学力の幅が広いため、全員同じカリキュラムでは対応できません。現在の学力を正確に把握し、志望校から逆算した個別の学習計画を立ててくれるかを確認しましょう。

十分な学習時間を確保できる環境か


通信制高校生にとって、塾は「学習の中心」になります。週に数時間通うだけでは足りません。毎日通塾できる環境や、長時間学習できる自習室があるかどうかも重要なポイントです。

学習の進捗や定着度を管理してくれるか


自由な時間が多い分、自己管理が難しいのも通信制高校生の課題です。学習計画どおりに進んでいるか、学んだ内容が身についているかを定期的に確認してくれる仕組みがある塾を選びましょう。

精神面のサポートがあるか


通信制高校に通う生徒の中には、過去に不登校を経験した生徒も少なくありません。学習面だけでなく、メンタル面も含めて相談できる環境があると安心です。

アイプラスの通信制高校生サポート


私が運営するアイプラスでは、通信制高校から大学進学を目指す生徒を毎年お預かりしています。これまでに同志社大学・慶應義塾大学・豊田工業大学・南山大学・名城大学・愛知大学などの有名大学に進学した通信制高校生もいます。

通信制高校生の大学受験で最も大切なこと


私は通信制高校生が入塾する際、必ず伝えていることがあります。

それは、「通信制高校生の大学受験で最も重要なのは、最後まで受験勉強を継続すること」ということです。

通信制高校生は、途中で受験勉強を諦めてしまうケースが少なくありません。自由な時間が多い反面、学習のペースを自分で維持し続けるのが難しいからです。

また、精神的なもろさも理由の一つです。

そして、この問題は大学進学後も続きます。実は、通信制高校から大学に進学した学生が、大学を退学してしまうケースは少なくありません。毎日決まった時間に通学し、講義を受け、課題をこなすという生活リズムに適応できないことが原因の一つです。

だからこそアイプラスでは、「学習の習慣づけ」や「毎日塾に通えるようになること」自体を、受験勉強の重要な一部として捉えています。

いきなり長時間の学習を求めるのではなく、まずは毎日決まった時間に通塾することから始め、少しずつ学習時間を伸ばしていく。この積み重ねが志望大学合格につながるだけでなく、大学進学後の生活にも適応できる力になると考えています。

通信制高校生を理解した環境で学べる


アイプラスでは、生徒一人ひとりの学力や志望校に合わせたオーダーメイドの学習カリキュラムを作成し、毎日の確認テストで定着度を管理しています。朝11時から夜21時まで学習できる環境を用意しているため、通信制高校生でも規則正しい生活リズムを保ちながら、十分な学習時間を確保できます。

また、私自身が通信制高校のキャンパス長を経験していることもあり、通信制高校生特有の悩みや課題についても理解した上でサポートしています。

大学進学を目指す通信制高校生の方、保護者の方はぜひ一度ご相談ください。

まとめ


通信制高校から大学進学を目指すことは、決して難しいことではありません。

ただし、学校の受験対策だけでは不十分であることを理解し、自分に合った塾を選ぶことが大切です。通信制高校生には「時間」という大きな武器があります。その時間を最大限に活かせる環境を見つけてください。

そして何より、最後まで諦めずに継続すること。それが通信制高校からの大学進学を成功させる最大のポイントです。

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松田勇一
専門家

松田勇一(教育アドバイザー)

大学受験・高認予備校や通信制高校での勤務を経て、大手学習塾では拠点の責任者に就任。多様な指導経験を基に現在はデジタルを活用した予備校や看護予備校を運営する他、個人塾の運営やマーケティングの支援も行う。

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