ネット回線のプロとして、たくさんの人に役立つ情報を届けていきたい（2/3）

あえてデメリットも隠さず伝え、より良いサービスを提案する

　川上さんが独立を決めたのは、通信代理店にはどうしても“縛り”があり、より良いサービスを顧客に提供するのが難しいと感じたからでした。

　「通信代理店の販売スタッフをしていた頃から、お客さまにはあえてデメリットもきちんと説明する姿勢を大切にしていました。ただ、通信代理店である限り、特定のキャリアの看板を背負って販売することになり、『本当はもっといいものがあるのに提案できない』といったジレンマを抱えていたのです。そこで、制約なくお客さまに寄り添った有用なサービスをお伝えしていこうと独立を決意しました」

　例えば、「インターネットが遅い」という悩みは、回線だけに原因があるとは限りません。「使用するパソコンの性能が低い」「ルーターの設置環境が悪い」など、さまざまな理由が考えられます。

　「『じゃあ、光回線に替えましょう。そうすれば速くなりますよ』と言うのは簡単です。でも、お客さまにとってベストな選択肢ではないケースもたくさんあるわけです。その点、私たちは特定のキャリアの代理店ではありませんから、自由な立場でお客様にとっての本当のベストをご案内できる。これが当社の強みですね」

　出張パソコンサポート事業の「かおるや」という屋号は、独立を決める1年ほど前に他界した川上さんの母の名前に由来します。「この名前を付けたからには、ヘタなことはできません。正直なビジネスをしていこうという思いを込めてこの屋号にしました」

＜次ページへ続く＞

【次ページ】専門家の知見を生かし、正確でためになる情報を

次のページへ