プロ志望者がほぼ必ずぶつかる「3つの壁」
作曲には「感覚」と「理論」の両方が必要です。
DTMで作曲を続けていてもなかなか上達しない場合、その原因の多くは理論を制作に取り入れる視点がないことにあります。
今回から連載形式で、
「理論を理解してJ-POPを作れるようになることが、結果的に世界で通用する音楽制作の基礎になる」
というテーマについて解説していきます。
初回となる今回は、作曲に取り入れるべき最低限の理論について整理します。
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メロディを作るための和声の考え方

例えばキーがCメジャーの曲で、
C → G → Am → F
というコード進行があるとします。
このコード進行にメロディを付けるとき、最も安全な方法の一つが
「強拍にコードのルートを置く」
という方法です。
コードのルート音はそのコードの中心となる音なので、メロディに入れることで和声に安定感が生まれます。
そして強拍以外の部分では、キーの構成音の中で自由に音を配置します。ここは感覚的に作っても問題ありません。
もちろん、このルールは絶対ではありません。しかし、メロディを作る上で重要なのは、
「定期的に和声的な安定ポイントを作ること」
です。
この考え方を発展させると、
・強拍で5度の音を使う
・強拍で3度の音を使う
といった方法もあります。
何となく作ったメロディでも、このように和声の観点から見直すことで改善できるポイントが見えてくることがあります。
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4コードJ-POPで練習をするべき理由

先ほどの方法に関連するメロディ作成テクニックには、
・キーのディグリー(度数)を意識したメロディ作り
・次のコードを先取りするメロディ作り
・7thを活用したメロディ作り
などがあります。
これらを効率よく練習するためには、4コード進行の楽曲が非常に有効です。
理由の一つは、同じコード進行を繰り返すため、メロディのアプローチを変えなければ曲が成立しないからです。
そしてもう一つ大きな理由があります。
それは、
将来的に海外ポップスを作る際にも応用しやすい
という点です。
現在のポップミュージックでは、世界的にもシンプルなコード進行が多く使われています。
そのため、4コード進行での作曲練習は
・和声感覚のトレーニング
・メロディ発想力の強化
という意味で非常に重要です。
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J-POPらしさを作るための和声

キーの構成音から作られるコードの集合を
ダイアトニックコード
と呼びます。
例えばキーがCメジャーの場合、
C / Dm / Em / F / G / Am / Bdim
(およびそのテンションコード)
がダイアトニックコードです。
これらだけを使えば安定した作曲は可能ですが、J-POPではしばしばノンダイアトニックコードが使われます。
代表的な例としては、
サブドミナントマイナー
2度のコードをメジャーに、4度のコードをマイナーに変換する方法です。
これはJ-POPで非常に頻繁に使用される和声です。
パッシングディミニッシュ
スケール外の音をルートに持つディミニッシュコードを一時的に挟み、コード進行に滑らかな動きを作る方法です。
これもポップスではよく使われるテクニックです。
作曲自体はできるのに
「なぜかJ-POPらしくならない」
と感じている場合、こうした和声の使い方を見直すことで解決することがあります。
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まとめ

作曲が上達するためには、
・メロディを感覚だけで作らないこと
・和声との関係を意識すること
・シンプルなコード進行で練習すること
が重要です。
理論は作曲の自由を縛るものではなく、アイデアを広げるための道具です。
DTMを独学で続けていると、
・メロディの作り方が分からなくなる
・理論が制作にどう結びつくのか分からない
という壁にぶつかることがあります。



