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年齢、性別問わず楽しめる生涯スポーツ「テコンドーのプロ」

テコンドー指導のプロ

小泉秀一

テコンドー指導のプロ 小泉秀一さん
テコンドー稽古風景

#chapter1

楽しみながら練習できるテコンドー教室

 夜のとばりが下りるころ、甲府市小瀬町にある小瀬武道館から力強い掛け声が響いてきます。声の主はテコンドー教室「山梨県テコンドーアカデミー」の生徒たちと、代表を務める小泉秀一さんです。
 韓国の国技「テコンドー(跆拳道)」は多彩な足技を繰り広げる迫力ある競技で、日本の空手がその源流になっているといわれています。同アカデミーは2009年10月に発足し、現在、甲府南中、小瀬武道館、山梨市道場の3会場で、3歳から50代までの約40人が日々、汗を流しています。
 そんな小泉さんはかつてはウエイトリフティングの選手で、日川高時代には全国高校新記録、社会人になってからは全日本選手権大会で準優勝するなど、華々しい活躍をしていました。しかし、23歳の時、左肘を故障したために競技を断念。たまたま妻に誘われて始めたテコンドーに魅力を感じ、09年からは横浜に日本の本部を置く炫武館(げんぶかん)に通って本格的に稽古を始めました。
 その後、すぐに頭角を現し、型の美しさを競う全日本テコンドープムセ選手権大会で10年にシニア2クラスで3位、11年にマスタークラスで準優勝、12年にはU49クラスで準優勝を果たすなど、活躍を続けています。「元々、格闘技好きでもあったし、テコンドーは足技が中心なので肘への負担も少ないので、本当に楽しみながら練習することができました。この楽しさを一人でも多くの人に伝えることができたらとアカデミーを開講しました」と振り返ります。

#chapter2

気長に指導し、やる気を育てます

 小泉さんの指導方針は気長に待つことだと言います。「枠にはめて指導することは、あえてしようとは思いません。今日より明日、明日よりあさってに少しずつでも上達していればいいと思うんです。指導者から強引に押し付けられてやらされるものは、決して長続きしません。それぞれの生徒に短期、中期、長期の目的を持ってもらいながら、何事にもあきらめず、少しずつやる気を出してもらえる稽古を心掛けています」と小泉さんは話します。
 また、テコンドーの稽古で会得できるものの一つに、コミュニケーション能力の向上を挙げています。「テコンドーは相手に直接当てなければならない競技です。もちろん防具は着けていますが、当てる距離と当てられない距離、技を繰り出すタイミングを、絶えず相手と図りながら行わなければなりません。それは無言のうちに相手の考えや行動を読み取るコミュニケーションをしているのと同じだと思うんです。これは一般生活の中で、思いやりの心として役立つと思いますね」
 現在、生徒の男女比は半々で、体力や体形に関係なく、誰でも楽しむことができるのもテコンドーの魅力の一つ。小泉さんは「女性の場合、フィットネス感覚で始められる方も多いですね。テコンドーは全身運動ですので、フィットネス効果も高いと思います。また、いざという時には護身術としても役立つんですよ。テコンドーは相手から逃げることができる数少ない競技の一つで、攻撃して相手がひるんだら、その隙を見て逃げてしまうこともできるんです。そのため、大人よりも小回りの利く子どもたちの方が相手を攻撃しやすいし、逃げ回ることも簡単で、大人も子どもも関係なく一緒に楽しめるスポーツなんです。余談ですが、韓国の国技だけに、簡単な韓国語も学ぶことができますね。近年、韓流ブームに乗ってテコンドー始められる方も少しずつ増えています」と話します。

テコンドー型演技

#chapter3

夢はオリンピック選手を輩出すること

 小泉さんは指導する上で一番の喜びを「生徒たちが勝って喜ぶのはもちろんですが、負けた時に泣いている姿を見るのも喜びなんです。悔し涙を流している生徒は、もっと練習して次の試合では絶対に負けないという、強い信念が生まれるんです。その姿を見ていると、次の試合では絶対に勝たせてあげたいと指導にも力が入るんです。将来は山梨からオリンピック選手を輩出できるようなアカデミーに成長させることが夢です」と話します。
 2012年4月に発足した全日本テコンドー協会公認(AJTA)山梨県テコンドー協会の理事長兼事務局長としてテコンドーの普及に励む傍ら、自らも選手として、全日本チャンピオンを目指す小泉さん。今夜も気合の入った声が、生徒と自らの成長を鼓舞します。

(取材年月:2012年4月)

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専門家プロフィール

小泉秀一

テコンドー指導のプロ

小泉秀一プロ

格闘家

山梨県テコンドーアカデミー 炫武館山梨支部

オリンピック種目である世界テコンドー連盟(WT)のテコンドーを山梨で学べます。当、山梨県テコンドーアカデミーはWTテコンドーの基準・ルールにのっとった最新の技術が学べます。【健康道kenkodoはじめました】

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