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中西紀説プロは山梨日日新聞社が厳正なる審査をした登録専門家です

富士吉田市倫理法人会「経営者モーニングセミナー」に登壇してきました!

中西紀説

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テーマ:不登校

こんにちは!
中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!

私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。

私自身、中学生の時に不登校を経験しました。その時に負った劣等感・無能感・自己否定感がトラウマとなって42歳まで苦しみ続けました。一時は引きこもりとなり、自殺未遂を図ったこともあります。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。

そんな人生を通して得た大切な気付きや想いを綴ります。

富士吉田市倫理法人会「経営者モーニングセミナー」に登壇してきました!



昨日は富士吉田市倫理法人会の第1394回経営者モーニングセミナーで講話をしてきました。タイトルは「山梨から社会を変える!〜なぜフリースクールを無償化するのか?〜」です。早朝6時開始であるにも関わらずご参加いただいた沢山の方々にとって有意義な時間となるよう、全身全霊魂を込めてお話してきました!
主な内容は以下の通りです。
・自己紹介
・幸せな人生とは何か?
・今、子ども達は幸せなのか?
・フリースクールの取り組み事例
・5年やって実感したこと
・根本的な問題はここだ!

幸せな人生とは何でしょうか?
皆と同じであることでしょうか?
勉強して良い大学に行って高いお給料をもらうことでしょうか?
皆が通っているレールから外れることなく、そのレールの上でなるべく他者より抜きん出ることが幸せだと妄信した結果、日本の子どもの精神的幸福度は世界38カ国中37位(ユニセフ レポートカード16より)、日本の若者の自己満足度は7カ国中最下位(内閣府の調査より)であり、日本の子どもの自己肯定感は諸外国と比べて著しく低い結果(こども家庭庁の調査より)となっています。さらに、現在の日本では約49万人の小中学生が学校に行けなくなり、年間約73万件のいじめが認知されていて、小中高生の年間自殺者数は529人。15〜39歳までのひきこもりは約146万人となっています。

今こそ私達の「教育観」や「幸せ観」を変える時ではないでしょうか?

幸せな人生とは、学歴や職種、年収、経歴、他者との優劣などで決まるのではなく自己決定できることではないかと思うのです。自己決定とは、自分が進む道を自分で決めるということ。周囲の人の動向や一般常識、世間体などに囚われることなく、自分で納得して決めるということ。そうすると、愚痴も出ないし、苦労が苦労でなくなる。そして自己決定した人は、その先もさらに自分で決めるようになり、人生が輝き出すのです。その際、自己決定のベースとなるのが自己肯定(自己受容)感。ですから、子ども達が将来自己決定できるよう、みんなのおうちは自己肯定感(自己受容感)を育むことを最大の目的として掲げているのです。

そうしてフリースクールを始めて5年になる今、実感していることが3つあります。
1.根本的な問題は選択肢がないこと。
問題は子どもに選択肢がないこと。子どもが大人になるための道が公教育という一本しかないことにあります。道が一本しかない故に、そこを通れない約49万人もの子ども達とその保護者は先の見えない不安に苛まれることになり、自己肯定感が低下してしまうのです。道がいくつかあって、子どもが自分に合った道を選べるようになれば、不登校という概念すら無くなってしまうことでしょう。つまり、問題は社会構造にあるのです。ですから私はフリースクール事業を通じて社会を変えたい。もう一本の道を創りたいと思っています。

2.学校以外の場でも子どもは成長出来る!
このことは子ども達が明確に示してくれました。この5年間で彼らが見せてくれた変化や成長。それは、あるがままの自分を肯定的に受け入れてくれる環境に身を置くことが出来たならば、子どもは本来持っていた良い部分を自然に伸ばし始め、自ずと学び始めることを如実に物語っています。みんなのおうちの子ども達は、みんな優しくて、素直で、賢くて、個性豊かな子ばかり。彼らはあの年齢にして、一斉授業の画一型教育で自分らしくいられない学校制度に対して自らの意思で拒否反応を示している。自分で考え、自分で決めることが出来る子達なのです。私はそんな彼らのことを地域の問題や課題ではなく、希望だと思っています。彼らのような子達が将来日本を変えていくような人になるのでしょう。私はそう確信しています。

3.このままでは社会は変わらない。
ただし、このままでは社会は変わらない。決してもう一本の道は出来ないことも痛感しています。何故なら、不登校は非当事者の方から誤解されているからです。不登校とは縁のない非当事者の方からすれば学校は行って当たり前なのでしょう。不登校に対しては本人の甘え・怠け・サボり、親の育て方の問題といった風潮が未だに根強いのです。更に、高額な利用料を支払える家庭の子しかフリースクールに通えない現実もあります。みんなのおうちに通いたいのに通えない。そんな子達を放置したままでは何も変わらない。来たい子達は誰でも来れるようにしたい。そんなジレンマを感じていました。

この3つを考慮した上で出した結論。それが完全無償化だったのです。まずはみんなのおうちから変えていく。公教育とほぼ同条件で通えるようにすることで、子ども達の選択肢となりたい。子どもが学びの場を選べる環境作りをみんなのおうちから始めていきたい。来たい子は誰でも来れるようにして、フリースクールの認知度を高めていく。運営資金については、個人の寄付や企業のスポンサーなど非当事者の方々に理解され、共感されることで募っていきたい。キーワードは「非当事者」と「共感」です。非当事者の方や地域企業からの支援を受けて、無償化フリースクールの運営モデルを確立。それを全国にシェアすることで無償化のフリースクールが増えていけば、それこそが道創りだと言えるでしょう。

今日は非当事者の方が沢山いらっしゃっていました。そのような方にご共感頂き、「教育観」や「幸せ観」が変わる契機となれば幸いです。今回、梶原会長をはじめ富士吉田市倫理法人会の皆様には本当にお世話になりました。このような素晴らしい機会に恵まれ、新たなご縁をいただきましたことに心から感謝申し上げます。私の道創りはまだ始まったばかり。これからも山梨から社会を変えるべくチャレンジを続けます!



本日も最後までお読み頂き有難うございました。
もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたらご連絡下さい。
私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。

4月からの無償化に伴い、皆様からの寄付を募っています。寄付で不登校支援活動に参加しませんか?詳細は以下からご確認下さい。
無償化に伴うご支援のお願い

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中西紀説
専門家

中西紀説(フリースクールの運営)

一般社団法人ワンオブハート

発達障がいがあるわが子と自身の不登校経験から得た多くの気づきをもとに、体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営。子どもの心に寄り添って自己肯定感を育み、主体性を引き出す学びの場を提供。

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