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『山梨県不登校フォーラム2024』を開催しました!〜前編〜

中西紀説

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テーマ:不登校

こんにちは!
中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!

私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。

私自身、中学生の時に不登校を経験しました。その時に負った劣等感・無能感・自己否定感がトラウマとなって40歳まで苦しみ続けました。一時は引きこもりとなり、自殺未遂を図ったこともあります。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。

そんな人生を通して得た大切な気付きや想いを綴ります。

『山梨県不登校フォーラム2024』を開催しました!〜前編〜



先週末の17日(土)は、山梨県フリースクール連絡会が主催する一大イベント『山梨県不登校フォーラム2024』を開催しました!これから前編・後編の2回に亘ってフォーラム当日の様子をまとめたいと思います。

この日は台風7号が関東甲信を直撃するとの予報もあり、天候が心配されましたが、当日は台風の影響も皆無で快晴に恵まれました。また、つい一週間前まではチケットの申込みが40名弱だったのですが「申込者を100名にして当日を迎えよう!」を合言葉に運営メンバーで動員を図ったところ、140名を超えるお申込みを頂きました。皆様の温かいご支援に感謝すると共に、その気持ちに応えるべく「フォーラムを大成功させよう!」という決意を胸に開演の時間を迎えたのでした。今回のフォーラムは3部構成となっており、10時から17時までの長丁場となります。全てに参加することが困難な方もいらっしゃるであろうことを考慮して、申込みをされた方全員にアーカイブ動画をプレゼントさせて頂くこととしました。

第一部 不登校経験者によるパネルディスカッション



元不登校当事者が大人になったらどうなるのか?果たして不登校は子どもの将来にどんな影響を与えるのか?元不登校当事者5名による対談形式でリアルな声を聴こうというものです。日本では、学校に行かない選択をした子の将来は不透明であり、そこに焦点が当てられることは殆どありません。私自身、フリースクールの代表として、更に現役不登校児の父親として、とても興味深いテーマです。登壇して頂いた5名は全員20代の若者で、不登校経験者。小学校の低学年から中学卒業まで不登校だった子ばかりです。そんな彼らですが、まず言えることはとてもしっかりしているということ。彼らに共通していたのは、自分の価値観をしっかりと持ち、人生を自己決定していることです。皆各々の進むべき道を自分で決め、そこに向けて夢と希望を胸に生き生きとしていました。彼らの発言を聴きながら想ったのは、学校に行くとか行かないとかそういう次元ではなく、彼らは不登校を通して「生き方」を学んだということ。そんな彼らの言葉を幾つかご紹介します。「不登校の間ずっとゲームをしていたけど、ゲームが世界を広げてくれた。オンラインでの繋がりに助けられた。」「学校に行かなくてラッキーだと思うのは、世界観が広がったこと」「勉強でも仕事でもやる気になったタイミングで何でも出来る」「親には見守っていてほしい。家族はずっと味方でいてほしい。」「窮屈な学校に無理して行くより、自分が楽しいと思えることをやっていたら、本当にやりたいことが見つかる。」「不登校を通じて、自分と向き合い、親とも向き合うことが出来た。今では親に対して人間対人間としての付き合いが出来ている。」「経験から必要性を感じた時、自ら勉強するようになる」彼らの真っ直ぐな言葉を聴きながら感じたこと。それは、不登校でも大丈夫。学校に行かなくても子ども達は自ら学んでいる。私自身、勇気と確信が持てた時間となりました。

第二部 基調講演「どの子も適切な援助で必ず立ち上がる〜そもそも不登校とはどういうことか?〜」



お昼のランチ交流会を挟んで、午後からは第二部の基調講演です。担当して頂くのは、山梨不登校の子どもを持つ親たちの会 ぶどうの会 会長の鈴木正洋さんです。鈴木さんは「ぶどうの会」の会長として20年活動を続けられている大先輩です。その20年という経験に裏付けされた不登校論から少しでも多くのことを吸収しようと私も姿勢を正して拝聴させて頂きました。講演の内容は「子どもはどのようにして不登校となるのか?」「子どもはどのようにして不登校から立ち上がるのか?」という2つのテーマに関するものでしたが、数多くの不登校児童とその保護者に寄り添ってきたご経験に基づくお言葉はどれも説得力が違いました。講演の中で特に私の心に響いたのは、不登校には、①過剰なストレスから自分を守る(自己防衛)②自分らしく生きるための新たな自分づくりという大切な2つの意味があるというお言葉です。子どもの行動に無意味はものはない。全ては心の状態を反映しているという鈴木さん。講演の締め括りには、子どもが不登校から立ち上がるために必要な対応の条件を示して下さいました。それが以下の5つです。
1.学校に関する一切のストレスから子どもを守ること。(学校・勉強・教科書・塾・友達など)
2.一切の指示・命令・誘導を行わないこと。(自主性を重んじ、自己決定を促す)
3.回復のための援助に徹すること。(教育的な支援とは異なる)
4.安心できる居場所の確保(子どもが動き出すための絶対条件である)
5.子どもを信じて待つ態度。(子どもは自分崩しをしてから新たな自分づくりを始めるもの。その経過を見守ってあげること。)
鈴木さんの金言は、多くの保護者の方にとって勇気と希望をもたらしてくれたことでしょう。

以上、前編はここまでとします。この続きは後編にて。

本日も最後までお読み頂き有難うございました。
もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたらご連絡下さい。
私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。

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中西紀説
専門家

中西紀説(フリースクールの運営)

一般社団法人ワンオブハート

発達障がいがあるわが子と自身の不登校経験から得た多くの気づきをもとに、体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営。子どもの心に寄り添って自己肯定感を育み、主体性を引き出す学びの場を提供。

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