フリースクール運営の要諦
こんにちは!
中西紀説(なかにしのりつぐ)と申します。どうぞ「のんちゃん」と呼んで下さい!
私は山梨県南アルプス市で不登校児の居場所として体験型フリースクール「みんなのおうち」を運営しています。
私自身、中学生の時に不登校を経験しました。その時に負った劣等感・無能感・自己否定感がトラウマとなって40歳まで苦しみ続けました。一時は引きこもりとなり、自殺未遂を図ったこともあります。父親となってからは我が子も不登校となりました。フリースクールを始めてからは沢山の子ども達と関わってきました。
そんな人生を通して得た大切な気付きや想いを綴ります。
フリースクールをやる上で大事なこと
最近「フリースクールを始めたいんですけどどうしたらいいですか?」「フリースクールの運営はどのようにしているのですか?」といったご相談を受けることが度々あります。そこで今日は、私がフリースクールを運営する上で大事にしていることを綴りたいと思います。
私がフリースクールをやる上で最も大事にしていること。それは、子どもど真ん中で考えるということ。言い換えるならば、ベクトルが子どもに向いているということです。そして、フリースクールのスタッフ間でこのベクトルを揃えることが何よりも大事だと思っています。ごく当たり前のことのように聞こえるかもしれませんが、実はこれが結構難しい。子どものためと言いながら、ベクトルが自分に向いている人が少なくないからです。例えば、子どもに教えたがる人や子どもを変えたがる人がいます。このような人は、子どものためと言いながら子どもを変えることで自己満足を得たいのです。つまり、ベクトルが自分に向いてしまっているのですね。
子どもをど真ん中に考えられる人、ベクトルが子どもに向いている人というのは決して子どもを変えようとはしません。子どものあるがままを受容し、彼らの心に寄り添うことが出来るのです。私はそんな人と一緒にフリースクールをやっていきたい。開校当初は、その辺りのベクトルが揃わず大変でした。スタッフが同時に辞めてしまったり、長期閉鎖を余儀なくされたり。そんな事がある度に「みんなのおうちをどのような場所にしたいのか?」「子ども達のためにどうすべきか?」を考え続け、想いを成文化し、スタッフ間で共有するようにしたのです。それでもなかなかスタッフが定着しません。右往左往を続けながらも子どもを真ん中に考え続け、想いを成文化しては修正するを繰り返してきたこれまでの3年間でした。
そうして今、みんなのおうちのスタッフ間のベクトルは揃っていると自負しています。子どもど真ん中で考えられるメンバーばかり。想いを成文化することで、ベクトルを同じくする方が集まってきたのです。参考までに、スタッフ間で共有している方針書の一部をご紹介します。
みんなのおうちはどういう場所か?
・子ども達が安心して過ごせる居場所である。あるがままの自分を出せる場所である。
・大人が知識や枠を「与える」教育(教え)ではなく、子どもの主体性を「引き出す」教育(学び)の場である。よって教科学習に囚われない生活を通した学びを重視する。
・先生対生徒ではなく、大人対子どもでもない。人間対人間として対等な関係の中で、大人も子どもも共に成⻑していく『共育』の場である。
・子ども達、保護者、スタッフなど関わるみんなが一体となって創り上げる場である。
・子ども達が主体の場である。「やりたい!」という気持ちを尊重すると同時に「やりたくない」という意思も尊重する。
・子ども達の心が育つ場である。
結局、大切なことは子どもをど真ん中に考え続けることで見えてくるのだと実感しています。
本日も最後までお読み頂き有難うございました。
もし、お子さんの不登校などでお悩みでしたらご連絡下さい。
私でよろしければ真摯に対応させて頂きます。